第5話 阿修羅ちゃん、作文をよむ

 多くの児童が集まり学ぶ学校に於いても、この児童、少女は異質そのものだろう。


 学校の教室で、阿修羅ちゃんは皆の前で、作文を発表していた。


「わたしのかぞく、6年1組 しゅらあしゅら。

わたしのお父さんの名前は、てんがいと言ってかくとうぎの一ばんの修羅のとうしゅです。

 おじいちゃんは、わたしの方がつよくなるといっていたそうです。

 まだ、生まれてなかったんだけど、へんな話です


 お母さんは、なまえはゆうびといって、とてもキレイでモデルをしています

 かいがいにも行ったりします。


 お父さんは、三人きょうだいで、一ばんうえは、お父さん、二ばんめは、そら、三ばんめのなまえはわからないですが、そらのこどもとは、いっしょにすんでいて、こうこう生で、りくっていいます。


 わたしは、小さいころから、たくさんつよくなるれんしゅうしてるので、つよいです。


 おわり」



 パチパチとまばらに拍手が、教室に響くのを阿修羅ちゃんは嬉しそうに照れていた。


 先生も拍手しながら、話かける。

 「もう、中学生になるので、もう少し漢字をかけるようになるといいですね」


 先生の問いに、阿修羅ちゃんは、ピースで応えた、漢字は少し苦手だけど、中学生になればもっと勉強出来るだろうと勝手に思い、信じていた。


 そんな、3月の1日であった。

 

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る