放課後の先輩後輩

「え〜?誰が呼んでるって…先輩?」

「よぉ後輩」

「どうしたんスか?あっ!もしかしてぇ〜、ボクのこと迎えに来たんスか〜?」

「おう、迎えに来たぞ」

「そんなにボクと帰りたいんスか〜?いやん、先輩ったら積極的ッスね〜♪」

「さようなら」

「冗談じゃないッスか…ただ、迎えに来てくれるのは嬉しいッスけど、教室に来るのは…程々でお願いするッス」

「あ、すまん…」

「いえ…」

「なぁ…もしかしなくても」

「顔が怖すぎてみんなが脅えてるんでマジ勘弁してあげてくださいッス」

「だよなぁ…」

「ほら凹んでないで行くッスよ、邪魔になりまスから」

「怖いし邪魔とか…」

「日本人形みたいッスね」

「多方面に失礼すぎる」

「あんなの魔除けどころか日本人形自体が魔みたいなもんじゃないッスか」

「それは遠回しに『先輩は悪人面じゃなくて悪人そのもの』って言ってないかオイ」

「そんなわけないじゃないッスか〜!!」

「おい、こっち見ろ。目を合わせてもっかい言え」

「あは、あははは…」

「はい、さーん、にーい、いーち」

「なんのカウントダウンッス、か?」

「はろー後輩、首が飛びそうな速さで振り返ったな」

「…」

「おーい?…怖すぎて気絶したんか…?」

「…カッコイイ」

「は?」

「へ?」

「今なんつった?」

「今なんて言いましたボク?」

「いや、わからん」

「そうッスか!!ならいいッス!!ほ、ほら帰るッスよ!!」

「お、おう」

「…ホントこの先輩は」

「なんて?」

「なんでもないッス!!ほら行くッスよ!!」

「お、おい!!待てって!!」





「恥っず…」

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