マシロさんとミーシャ


 リビングに戻ってきたところ、丁度マシロさんがやってきていた。

 お風呂がディア君が使用中だったため順番待ちの模様。


「ってかミーシャじゃねぇか。何してん……いや、カリーナに口説かれたのか?」

「え? あ! マシロじゃねーか! てんめ、いつの間にテラリアルビーに帰って来てたにゃ!? 帰ってきたなら顔出せにゃ! てかカリーナと知り合いだったにゃ!?」

「あれ? 二人ともお知り合い?」


 まぁマシロさんの故郷の国なわけだし、マシロさんもミーシャもそこそこ強いし、大会とかで顔を合わせていたとしても何の不思議もない。


「まぁ顔馴染みだな」

「腐れ縁にゃ」


 マシロさんとミーシャがそれぞれそっけない態度で言う。


「なるほど付き合ってたんだ? 元カノじゃあ気まずいよねぇ」

「カリーナ!? てめ、話聞いてたかにゃ!?」

「ど突き合いはしてたが、お付き合いはしてねぇよ。ベッドで分からせてやろうか?」

「あ、今日は五大老の皆に予約されてるから明日3人でね」

「え。ミーシャも混ざんの?……さすがにヤだぞ」

「私巻き込むんじゃねーにゃ!? 私も嫌にゃよ!? ってかおめーらそういう仲なの!?」


 むふふん、モテモテで困っちゃう! なんてね!


「あとミーシャ、アタシは別にテラリアルビーに帰ってねぇぜ? カリーナの家が色々おかしいだけだ」

「お、おう。そうだったのか。……まぁ神様と付き合いがあるみたいだしにゃ……まさか神様ご本人にお会いするとは思わなかったニャ……」


 と、そこでマシロさんが目を見開いた。


「え、か、神様?……お前、神様に会ったの!? え、すげぇな」

「んに? 会ったけど。…………まさか、マシロはあったことねーの? にゃははは! そんなら私の勝ちにゃぁあ!!」

「いよっ! 神を喜ばす尻ッ!」

「その二つ名はやめるにゃカリーナ!? 神様に呪いを解いてもらわなきゃならねぇんだからな!?」

「ンだよ、詳しく話せよ。ミーシャが嫌がってるってことは楽しい事態なんだろ?」


 にしし、と牙を見せて上機嫌に笑うマシロさん。その通りだよ。

 で、私はマシロさんに『神を喜ばす尻』について説明した。


「……ちょっとミーシャが可哀そうになってきたわ」

「あら優しい」

「ってか、お前もお前だよカリーナ。多少は手心ってやつをだな……いやリベンジはミーシャの方から仕掛けたんだから自業自得か……で、実際神様の像が光ったのって神様ホントに喜んでたのか?」

「めっちゃノリノリだった。……しばらく教会に通うように言ってたよ、尻診るからって」

「やっぱミーシャ可哀そうになってきたわ……普通に呪いとか嘘だろ? あるいは自演?……まぁ神様に呪われたくないしミーシャにゃ黙っとくけどよ」


 うん、さすがマシロさん。冷静で的確な判断だ……!!

 私の上司の性格も見抜いちゃう系? そんなに私のこと見てんのかよ。好き!


「……神様が呪うかもってのは否定しねぇんだな?」

「まぁあの神様だし」

「ミーシャにちょっと優しくしてやるか……」


 その後ミーシャに優しくしたマシロさんだが、「え、何? キモいにゃマシロ」と言われて優しくするのをやめた。



――――――――――――――――――

(以下お知らせ)

 ストック終了!!!

 っていうか再び書籍化作業の方に戻りますわ。

 実はまだ終わってなくて……


 あと新作の方、カクヨムコンの読者選考もあるから★いっぱいいれてあげて…


 いつかお嬢様になりたい系ダンジョン配信者が本物のお嬢様になるまで

  https://kakuyomu.jp/works/16817330667768391252




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