納品に来ましたよっと


 私、カリーナちゃん! 神様の使徒よ!

 神様にご褒美を貰うためにお宝をせっせと集めて健気に納品しに来たの!

 まぁ宝って言っても靴下なんだが。


 今回納品する靴下は7人分。

 マシロさんのお初靴下に、ビーベイ達5人分の生き恥靴下。

 それとアイシアの奴隷靴下の初納品だ。



 納品のために教会に行き、肉付きのいいマダムシエスタを拝んでから礼拝堂へ。

 神様ー、納品に来ましたよっと……


「カリーナちゃん、待ってましたよ! 出せ! 全部出せ! ぶちまけちゃえ!」

「お、おう。……どうぞお納めください」

「わーい!!」


 相変わらず凄いがっついてくる神様に、私は靴下を出して並べていく。


「ふふふ、いい具合ですねぇ。さすがカリーナちゃんです」

「お褒めにあずかり光栄です」


 へへー、と頭を下げてお褒めの言葉を恭しく受け取る。


 神様は「ど、れ、に、し、よーぉっ、か、なー?」と最初に吟味する靴下を選んでいる。


「うん、楽しみは後にとっておきましょう。じゃあまずは……この奴隷靴下ですね!」


 そう言って神様は、アイシアの靴下に手を伸ばした。


「アイシアのが一番お安いんですか?」

「ええ。羞恥があんまり感じられませんからねー。うーん、30SP。初回ですしオマケして40SPにしてあげましょう。サティたんとの姉妹靴下で楽しむのもアリですね」


 お、でもそれなりの価格。いいぞー。

 残ってたSPが995だったのが、1035になったな。


「次は靴下以外全裸で街中に放り出すくらいしてみたらいいと思います」

「いやいやいや、露出プレイにも程がある……!」

「赤ちゃん御輿しておいてそれ言いますか」


 と、今度はビーベイ達5人の靴下だ。その中の一人分、誰のかは正直分からないが、神様は躊躇することなく摘まみ上げ、口に運ぶ。


「あーん、もぐもぐ。……んーむ、芳醇な羞恥の味!」

「うわっ……よく食べられますねそれ」

「私、別に美女の靴下じゃなきゃ食べられないなんて偏食じゃないですからね。それに、神様にとってニンゲンの性別なんて大した話ではないんですよ。カリーナちゃんは豚肉を食べるときにメス豚の肉じゃないと食べられないとか言ってましたか?」


 まぁ同種族だとそのあたりも気になるのは分かりますけど。と続ける神様。

 ……言われてみればスーパーで売ってる豚肉の性別とか気にしたこともないけれども。


 『美女の方が羞恥しやすくて、美味しくなりやすい』

 以前そう語っていたのは本当に本当で、それだけの話だったんだな……。


「まぁ主食が靴下な時点で偏食だとは思いますが」

「いやいやフツーにご飯も食べますし。靴下は嗜好品ですし。犬がタマネギ食べられないけど人はタマネギを食べられるように、人は靴下を食べられないけど私は靴下を食べられる。それだけの話ですからね?」


 前にも言いませんでしたっけ? と睨む神様。

 ごめんなさい正直どうでもいいっす。


「まぁ、査定の方しちゃいましょう。5人分だし楽しい見世物もありましたからー、んー。5人分で350SPで!」


 うわっ、思ってた以上にガッツリだった!?

 1人あたり70SPである。5人分回収しといてよかったぁ……!


「しいて言えば5人全員同じ味付けなので、単に大盛りって感じなのがアレですね。もっと差別化して味わいが変わればより高得点を狙えました。でも、お御輿担いで町中を練り歩きながらの赤ちゃんプレイは笑わせてもらいましたよ」

「楽しんでいただけたようで何よりです」

「全裸とかの露骨な羞恥じゃないのも良かったです」


 あれ? さっきアイシアの方にはその露骨な全裸羞恥をおススメしてませんでした?

 と首をかしげると、神様が補足してくれる。


「ジャガイモとダイコンで調理法が変わるようなもんですよ。アイシアちゃんは奴隷なので奴隷にふさわしい辱めがあるんです。……あ、これ生き恥というのも中々いいですね。屈辱感がたとえるなら……濃縮レモン?」

「めっちゃすっぱそうですね」

「これはこれでいい味わいですよ。ナイスです」


 神様はふふん、と笑いながら靴下を懐にしまう。


 さて、これで合計1385SP。

 最後の一本、マシロさんの靴下の査定額は如何に?



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