ハイ喜んでー!
私カリーナちゃん!
翌日目を覚ました私は、右と左にドワーフ姉妹(片方はハーフ)を従えていたの。
三人ともあられもない下着姿である。あ、ディア君はいなかった。セーフ?
いやまぁ、何でこうなったかの話は簡単なのだ。
ダンジョンから帰ってすぐ「じゃあ今日はカリカリと寝ようねー、打ち上げで一緒に酒盛りだよぉ」と言われて「ハイ喜んでー!」してしまったのだ。元々の約束もあったし。
尚、ディア君については「そんじゃ、今日はみんなで女子会だね!」と言ったら「あ、ボク男なので遠慮しておきますね!」と退散してしまったのだ。解せぬ。そしてサティたんは「あ、男の方だったんだね」と実はどっちか分かっていなかったようだった。
ううっ、それにしてもしまった、またお酒のせいで記憶が……もったいない! くそう!
でも私だって頑張ったんだよ!? なのに空間魔法で誤魔化そうとした瞬間にサティたんが「あれぇ? 何か企んでる? 私の酒をちょろまかそうっての?」と睨んできては飲まざるを得ないというかなんでバレるのかなぁって!
え、「カリカリの顔見れば分かるよぉ」って?
んもー! サティたん私の事好きすぎじゃない!? 好き!
まぁそんなこんなでサティたんとアイシアと酒盛りしはじめて……クロウラーの干し肉が意外とクセになる味で食べ過ぎたかもしれん。天日干ししたのを水に10分漬けたらぷりっとした食感に戻るとかすげーよクロウラー。実は保存食のために生まれた生物かよ。
……うーん、そこからどうなったんだっけ……まぁともあれ、川の字ならぬ小の字である。私は両隣の可愛らしい天使ちゃん2人をそっと撫でておく。そっくりな赤毛で撫で心地も近い。あぁーしあわせぇ。
「ふぁぁ……あれ、カリカリおはよぉ。起きてたんだ?」
「ん、今起きたとこ。愛してるぜサティたん……!」
「私もだよぉ、んー」
すりすりと胸に頭をこすりつけてくるサティたん。あはははくすぐったい気持ちいい。
「あるじ様ぁ、お慕いしておりますぅー……」
「あ、アイシアおは、いやまだ寝てるなコレ。ってひゃふっ、腋にちゅっちゅしないでぇあふんっ」
「おー、楽しそうだねぇ」
そう言ってサティたんも腋腹をくすぐり始めてきた。脇腹とか脇の下とか弱いのぉ、あひぃー。起きてアイシアー。
「ふあっ、なんかあるじ様のピクルス食べる夢見てました……口の中がほんのり酸っぱ味……!」
「お、おう、おはよう……」
「おはようございます、あるじ様っ」
なんだよ私のピクルスって。私お手製ってことか? それとも隠語か? 私を漬物にして食べてたっていうのだとちょっと怖いぞ?
「昨晩はその……寵愛をいただけて、嬉しゅうございました……っ!」
「あ、アイ姉がメスの顔してる」
「だまらっしゃいサティ! 一足先にあるじ様にお召し上がりされたからって羨ましいだけなんだからね! ああ、でもあるじ様ったらあんなに足にしゃぶりついて。そんなに私とサティの足が美味しかったんですか?」
あー。うん。この状態になった時点で察してたけど、アイシアも食べてしまったか……もちろん性的な意味で。くそう、どうして覚えてないんだ私は。お酒が、なんもかんもお酒が悪いんや!
「お酒は悪くないよ? カリカリ。ね?」
「ひゃいっ! わ、悪くありましぇん!」
サティたんの殺気。心を読まれたぁ! 私のことどれだけ理解してるの、好きっ!
「サティ、あんまり調子に乗ってると、あるじ様が許しても私が許さないことがあるかもしれませんよ?」
「ふぅん? 許さないなら何だってのさ。カリカリの奴隷のアイ姉が、カリカリの恋人である私に危害を加えるとでもー? ほらほら、何するってぇ?」
「子供の頃の秘密を暴露します。あるじ様、サティが何歳までおねしょしていたか気になりませんか?」
「ごめんて」
あはは、仲良し姉妹。そしてその間に挟まれる私。幸せぇ。
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