第48話 台風の大きさと強さの違い

 今現在、九州に台風が近づいていますが、勘違いしている人もいるようなのでお話しておきたいと思います。


 一昨日には950ヘクトパスカル(hPa)あったものが、九州の一部に上陸したとたんに980hpa程度まで気圧が上昇しました。

 今回の台風は大きさ(雨雲の範囲)は広く、確かに室戸台風なみに広い範囲に雨や風の影響を与えていますが、伊勢湾台風や、室戸台風のような900hpa程度の規模のには全く及ばないものです。

 今回の台風はしいていうなら、広いけれども浅い池のようなもので、ものすごく強い風を今後伴うことは少ないと、私は見ています。


 台風は海からの水蒸気と熱のエネルギーを変換することによって派生しますが、大きな被害を広範囲に与える台風というのは基本速度が速い傾向にあります。

 これは台風のメカニズムとして、海上を移動しているときは、海上から熱エネルギーを補充した状態で移動できるので、台風という形を保っていますが、海から離れ、上陸すると、コンセントの抜けた電気器具のように徐々に自分のエネルギーを消費し、弱体化していきます。

 こうならない場合は一気に上陸し、平地や山を突っ切っていく場合は、弱体化スピードより被害のほうが時速の分だけ北東方向に加算されますので、その差分もあります。


 今回の台風は、数日間ほとんど動いていなかったのは、日本列島上にまだ高気圧が居座っているためです。台風(低気圧)というのは気圧の密度が高気圧より弱いので、それを突き破って進むにはエネルギーの消費が大きすぎるので、高気圧を避けて、その縁を回り込むように進むのですが、今回は日本上空ほどではありませんが、大陸にもそれなりの規模の高気圧があったため、進めずにいました。これを迷走台風と言います。


 台風の被害が強くなる時には、もう一つの要素があることがあります。偏西風(ジェット気流)に流される場合です。この場合は自分のエネルギーを消費する量を節約し、進むことができますが、今の気圧配置だとこれに載って進むことは不可能に近い状況です。

 ですので九州に再上陸した後の子の台風はあっという間に勢力を落とし、単なる熱帯で発生した雨雲の量の多い低気圧になるのであろうというのが、私の考えです。


 まあ気象予報士などの専門家ではありませんが、ラジオ放送から、天気図を起こして書くくらいはできる程度の知識はあるので、このように言っています。

 8月になってからもう何度も自称台風(気象庁、気象予報士任命)のものを観ましたが、あれは昔から夏の終わりにやってくる集中豪雨を台風と認定したものですから、ある年代以上の方の知っている『大型台風』とは別のものだと思ってくださって良いと思います。


 日本は毎年、8月の終わりあたりに集中豪雨が発生し、大きな被害を与える低位気圧が毎年のように来ています。どうやらこれを全て台風のカテゴリーにいれてしまったようなので、明らかに騒ぎすぎの状況になっています。

 もっとも、私の言っていることを全てわかって情報を捜査している人がいるなら、その人は風聞によって人々を惑わす極悪人ということにはなりますけれども、そういう人がいないというのを願っています。


 最後にいつものように、この意見は私の私見であり、実際のこととは違う場合もあることはあります。じゃあ安心だから外に出ようかではなく、必要以上に心配はしなくてもいいけれども、集中豪雨はあり得るので注意してください。

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