第44話 お盆と正月

 「盆と正月が一緒に来たよう」なんて一世代(30年)以上前には聞かれた言葉ですが、なぜ現在、お盆は8月で、正月が1月なのでしょう?

 これは簡単な話で、8月は伊勢暦いせごよみによる7月15日だったお盆を、太陽暦にあたる1月遅れの8月に移動させたが、正月は伊勢暦に1月1日(立春)ではなく、単純に太陽暦の1月1日を正月としたため、半年周期のものがずれてしまった結果という簡単なものでした。


 でも実際は宮中行事きゅうちゅうぎょうじのほとんどが、いまでも伊勢暦を中心に廻っていますし、神武天皇じんむてんのうの誕生日は元々1月1日(いつの暦基準かはよくしりません)がだったはずなので今の立春とずれていることも何らかの意味があるのではないかとは思っています。


 例えば、敗戦によってそれまでの宗教的行事が様々な名前に変化しています。明治天皇の誕生日「明治紀元節めいじきげんせつは文化の日に、新嘗祭にいなめさいと呼ばれた日は勤労感謝の日に置き換わっています。


 現在の日本が宗教色が薄いというのは、敗戦によって宗教色をGHQによって薄められたという傾向があります。

 そして元々の日本人気質である「なんでも取り入れる」という行動が重なり、無宗教と言われる、多宗教国家というのが現在の日本なのでしょう。 

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