第29話 西洋の竜と日本の龍

 イメージされる形も違いますし、西洋では「火」日本では「水」に関連して書かれているように感じます。

 まず、形状、姿については西洋は明らかに恐竜の想像図に引っ張られています。ということは「火を吐く」というイメージが先になったと思われます。逆に日本の龍は竜神なんていうと、嵐や雨乞あまごいのイメージですし、竜神のたたりなんていうときは、建物が破壊されるイメージがあります。


 これを単なる空想、創造ではなく、何がモデルになったのかを考えると西洋の火をくドラゴンは「火山」をイメージします。

 同様に日本における龍は風と水の複合系であり、竜神の下に風神ふうじん雷神らいじんを置いたとすると、それは「台風」もしくは「竜巻」のイメージが合うのではないかと思います。


 火山は火(マグマ)を噴き上げますし、同時に火山弾かざんだんと呼ばれる高熱の石を噴き上げることもあります。これを生き物に例えたイメージがドラゴンなのでしょう。

 台風には同時に大風おおかぜいなづまが伴うことも多いですし、竜巻は空気の温度の差によるその対流によって起き、同時にいなづまと風を伴います。これを龍とたとえたのでしょう。


 様々その当時の人たちの理解の範疇を超えたものが竜や龍であって4形は後付けというのが私説になります。

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