第24話 重たいものが軽いものの上にあること

 唐突とうとつですが質問です。

 「家の庭の土の上に金の塊を置いておくと、どうなるでしょう?」ちなみにこれは科学的な質問であり、「盗まれる」「税務署がやってくる」などの答えではないことを前提に考えてください。

 

 答えは「徐々に沈んでいく」となります。単純な比重ひじゅうの問題です。ですがこれを最初に聞いたのには意味があります。ではのでしょうか?

 これも私の推論では、地球の深い部分にあったはずの重金属じゅうきんぞくが地表に吹き上げられて表出ひょうしゅつしたものだと考えます。

 ざっくり言うと火山の噴火時に地表に現れたものだというのが私の推論です。日本において最も金を含んだ土砂、鉱石があるのは国の指定した「国定公園こくていこうえん」の中あります。しかし誰もそれを採掘しようとはしません。理由は単純に危険だからです。

 国定公園は開発禁止ですがそれは危険と隣り合わせで、出来るだけ事故が起こってほしくないから設定されています。先ほどの私の推論が正しいなら、その土地の周辺には火山が存在し、噴火が最近に近い時代にあったと思われるからです。

 

 そこで最初に聞いた質問に戻ります。金を含む重金属は時代が過ぎれば、徐々に地下に沈んでいく性質があります。その性質があるにもかかわらず、地表に近い場所に存在するには地学(地球科学)的に考えると、火山の噴火か地震による土地の隆起りゅうきが想定されます。ですから危険なので出来るだけ近づいてほしくないのです。


 日本には100を軽く超える「定点カメラ」が山頂を24時間365日観測している山があります。その為に日本において火山の噴火があった場合に、いち早く映像としてニュースに映像が流れます。最近だと西ノ島の火山噴火による拡大なんかがそれにあたるでしょう(絶対に近づいちゃだめです)。


 これには理由があります。1986年に伊豆諸島にある三原山みはらやまで大噴火がありました。

 大噴火が起きた時に、その時のその場の首長しゅちょうの指示で、島民の全員が避難をしています。


 火山噴火や地震などは地球の約46億年とされる時の流れの中では実に短いサイクルで活動を繰り返しています。

 日本は島国であり、そもそもが大きな火山島とも言える

 江戸時代の富士山の噴火(天保山の部分)や、明治の会津磐梯山あいずばんだいさんの大噴火だけでなく、日本は火山噴火が相次いで起こっています。

 噴火の中には数年前に起こった御嶽山おんたけさんの噴火のように、予兆に近いものが数日前からあったものもありますが、何の予兆もなく起こる大噴火もあります。何が大事なのかを考えての行動を心がけるのと同時に、流言に惑わされないように気を付けていきたいというのが私の感想です。

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