第10話 芸を扱うものの最期と苦しみ

 最近も、芸能を職として生業なりわいを立てている人の最期に不憫な人が増えていることを気にしてみます。

 他者ひとの人生におうこう言うつもりないですが、最近は自分の勝手な都合で、他者、特に芸能にかかわる人たちに心無い言葉を浴びせる人間が多い気がします。

 私も一部のそういう人の中には嫌いの人もいます(聖人ではないので)。ですが、その人たちに対して罵詈雑言を浴びせる気はありません。自分が問題にしているのは彼らが他者を見下すなどの行為をするときです。


 芸を生業とする人は、真面目に突き詰めると、とても難しい仕事です。昭和の爆笑王と呼ばれた人や、天才と呼ばれた人も我々一般人が持つようにプライベートを持っています。しかし中には口さがない人たちを相手にするために、プライベートや個人の幸せをあきらめた人も多くいます。

 芸の道を突き詰めた先が不幸な結末だった人も多くいます。


 昨今、このように個人の意見の書ける場所が増えたので、私も色々なところで意見を書いてきました。最初のころは芸に関係する人の評論をして、そのファンもしくは関係者にすごく反論をされたことがあります。

 確かに私たちは、その人がどう考え、見えない場所でどう努力をし、どれだけ周りに頭を下げて行動をしているかは知りません。そんな状態で、一方からしかものを見ず批判することはよくないということで、個人批判はしないように心がけました(ただ周りに嚙みつきまくっている大馬鹿は除きます)。そしてまず断っているのは「私見であり、同調を共有する気はありません」ということと、お金が絡むところで、絶対にものを書かないということです。


 この板も色々やれば、収入になる方もあるのでしょうが、そういう機能は一切触っていません。なぜならお金が絡むと、人間は言えないことができてきます。そう忖度しないといけなくなるのです。そういうのが嫌いなので、私はお金が発生する環境では自説は言わないようにしています。


 なぜ自分の話を交えたかというのは、私と違い行動によってお金を得ている人は、どこかしらに不自由を感じているということです。不自由の代価が金銭といってもいいと思います。

 特に芸をないわいとする人は、そうやってお金を得ているので、様々な規制でがんじがらめにされています。ですが、だからと言って対価を得ているのだから、全ての批判を享受せよなてことは言いません。彼らも同じヒトなのです。

 法やモラルの問題のある人はわかりません、ただその問題をきちんとかたづけ、様々な同意を得て、問題を解決した人に、追い打ちをくらわすのは正義ではないと思っています。人には様々な人がいて、様々な考えを持っている人がいるというのも事実です。

 しかし今は変化しました。何が変わったか考えると、大きく変わった思われることは「芸を仕事にする人にもモラルが求められるようになった」ということでしょうか。その道の人にも一般人と同じモラルを求め始めたことでしょう。

 国によってはエンターテイナーは人格者あることを求められる国も以前より存在し、グローバススタンダードというものと同じくしてその芸で生計なりわいを立てる人たちにも、同じようなものが求められるようになってきました。


 昔は「人の噂も七十五日」というように、頭を下げればみそぎがすむ、選挙に通れば同様に許される風潮がありましたが、それはもう時代遅れなのでしょう。

 

 世の中にはある程度定数が決まっているが、定年が決まっていない仕事があります。そのような仕事に疲れている人たちの中には、足の引っ張り合いもあるように見えます。

 それを一方項の意見からだけで決めつけて発言するのは私は好きではありません。物事は多方面からの意見を聞き判断しなければならないと思います。問題は最近は芸能やゴシップネタに興味がないので、深いところを知らないというのがあります。ただ、昔からのモラルや道徳に照らし合わせて考えれば、そう大きく結論がずれることはないのではないかと、私は思います。

 最後にもう一度これは「私の私見」であり、同調してくれとは言いません。こういう意見もあるよくらいに思ってくだされば何よりです。



 

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