設定無視?いつ終わるのコレ

「ごめん」

「ごめん」

険悪なムードに耐えきれず同時に謝っていた。

僕たちはタイミングがすごく合う。

だからこんな難解な設定にも立ち向かっていけるだろう。


立ち向かう?この物語どうなってるの?スライムが言った設定無視?倒したら、次の日に…ってあの言葉何?もう。攻略不能。


悶々と考えていた。するとミキちゃんが言った。


「黒崎君、私と一緒にスライムに食べられよっか?」


「へっ!?」


そして力強い声で続けた。


「頑張った私たち。色々試したじゃない?でもこれ以上どうにもならなくない?やり尽くして、それでもダメなら、身を任せてみるってどう?」


そしてミキちゃんは深呼吸する。


「わたしももう一回自分の気持ち整理してみるから。スライム決戦の前に…」


プツ僕は吹き出しながら言う。

「そんな物語どこにもないよね本当僕らって何してるんだろ」



笑うミキちゃんが可愛くて、手を繋ぎたくなった。けど我慢した。


僕たちなりに考えた結果。




スライムと戦わない。




そう決めた。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る