第三話 知り合いは死り合い??

「は?いやいやそんな遺品みたいなの貰えるかよ、、てかなんでそんな平気そうというか明るい感じなんだよ、、知り合いなんだろ?」


「あぁ〜まぁ確かに遺品なんだが実を言うと元々その人ってのが寝たきりというか植物人間?ていうので、今までも他のフルダイブ機器とか付けてみて意識が戻らないかやっていたんだがまた新しい機器ってことでまた試して見たんだが、なんか一瞬反応があったかと思ったらそれからすぐに容態が急変して1時間くらいしたらそのまま逝っちゃたらしい」


「いや、逝っちゃたらしい、って、なんでそれを咲也が持ってるのかも解らんし俺が貰えるって話しになるのかもわからんのだが、」


「悪い悪い説明不足だったな、なんで俺が持ってるのかについてはまぁ親のコネだな俺の父さんが病院の医院長なのは知ってるだろ?でその人が父さんの患者だったんだ、だから父さんの知り合いで俺はその人と面識はないんだよな、それでその人の親族やらはさっき言ったことを見てたからかその機器を気味悪がったというか機器のせいで死んだとか思ったのか父さんに処分を頼んだらしい」


 たしかにさっきの話しを聞く限りその機器が原因っぽいが今でこそフルダイブ機器会社という感じだが仮にも医療機器メーカー製品が原因になるものだろうか?


「このフルダイブ機器自体がかなり高価なものだし返品するのももったいないけど両親はゲームとかしないからそれでなんとなく俺に渡ったというわけだ、俺は元々自分用のがあったから実は処分に少し困ってたんだがちょうど良かったな」


「なるほどな、経緯はわかったが本当に良いのか?てかなんで俺なんだ?お前友達多いから他にも持ってない奴いるんじゃないか?」


そうなのだ咲也こいつはいわゆるリア充という奴で、かなりのゲーマーの癖にサッカー部の部長で幼なじみの恋人がいて成績も割と良いというかなりキラキラした人種なのだ(しかも金持ちの家)。幼なじみじゃなかったら関わりがなかったと思うくらいにはキラキラしている。


 俺とは幼稚園からの付き合いだが中学校時代は俺はフェアルにどっぷりハマっていたので家が近いので帰り道こそ一緒だったがクラスも違っていたのであんまり一緒に遊んだことはなかった。高校でクラスが一緒になり昼休みにはたまに一緒に飯を食うくらいの仲だ、それが何故俺のようなボッチ気味のやつと一緒にゲームをやろうとなるのか。


「はぁ〜?集、お前何言ってんの?集が幼なじみ一番の友達だからに決まってんだろ、まぁ俺とゲームする奴が限定的なせいでもあるけどなw」


「なんだよそれ(笑)」


 俺はいつの間にか憂鬱だったことなど頭の隅に追いやってただ親友と新しく始めるゲームに心躍らせるのだった。

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