第6話

 僕は、まだ生きている。なぜだろう。気になる、


"カゲさん"


僕はその言葉をひたすらに叫んだ。でも、彼は現れない。また、悲しみに囚われながら、4日目。もう、これ以上の悲しみはいらないのに。ふと、僕はあることを思い出した。僕が一瞬東京の町に入り込み、自分が刺される瞬間を見てしまった、あの日のこと。そうだ、思い出そうとすれば、戻れるかもしれない。

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