第4話
僕は決めた。挑戦はやめた。しばらく、この空間で過ごしてみることにする。なんなら、もう過ごさなくてもいい。そう思ってしまっている。考えることももう疲れた。カゲ、、、、いや、カゲさんには悪いけど、もう限界だ。正直、すぐにでも…。そんなことを考え始めていたその時、大慌てでカゲさんが来た。
「待て、。その前に、」
「え?」
カゲさんには僕の声が聞こえてるの?
「君は、挑戦はしないのか?」
「うん。僕には無理だね。きっと、孤独すぎて。今でさえキツイのに、向こうに行って、誰も見えないんじゃ、尚更辛くて。」
「そうか、でも、本当に死んでいいと思えるまで、決して、死について考えてはいけないよ。あ、一応これだけ渡しとくよ。使うときになったら使いなさい。」
そうとだけ言って遠くに消えてった。
僕は、なんだか不思議だった。このポカンと浮かぶ感じがよくわからなくて。まだ、死について考えちゃだめかな?でも、僕は、ある程度答えはまとまったつもりだったんだけど。よく見ると渡されたものは、あの、現実へ戻るための券だった。
陰でひっそり聞いていて私は驚いた。そろそろ、また、一人消えてしまう。誰も救うことのできぬまま、。私も消えてしまうのは嫌だな。私は、少年の先導が終わると共に、結局消えてしまうから。それは、いやだ。けれど、私に先導できるのは2人までだから。どうしようもできない。況してや、少年は1度、死への願望を抱いてしまったのだから。
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