第13話

「マリちゃん、相談があるんだけどねぇ」

坪洗が神妙な顔をしてマリに話しかけた。

「坪洗さんがわたしにですか?」

マリは少し以外だったので、目を

見開いて驚いた。

「マリちゃんを連れてどこかへ逃げてもいい。

まあ、恋の逃避行みたいな要素もなきにしもあらずだけどな」

「ハイ」

「そこでだ、どこかに泊まった場合、新婚初夜という

ことにしてだな」

「イヤです」

「ブーッ!」

坪洗が牛乳を吐き出した。

「まだ、その先があるんだよ」

「わたしのバージンが欲しいというお話でしょう」

「まあ、そうだけどね」

坪洗が頭を掻いた。

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