第2話

「パパが殺人罪で捕まった⁈」

マリが母親のクルミにいった。

「ええ、どうしましょう。それに

1億円の借金を残して」

クルミは大泣きに泣いている。

「ママ、しっかりして。とりあえず借金の

ほうは私がなんとかするから」

「なんとかするってオマエ」

「大丈夫。だからママもう泣かないで」

マリがそっとクルミを抱きしめた。


「裕美マリ。変わった名前だねぇ」

デリヘル(男性天国)のマネージャー、坪洗(つぼあらい)は

遠慮なくマリの体を視姦した。

「中学の国語教師ね。いいよ、そういう付加価値は

凄く歓迎されるんだ。それに美人だし」

「雇ってもらえるんですか」

「いいよ。まあ男性経験は豊富なんだろ」

「いっ、いえ」

マリが顔を赤らめた。

「どうしたの」

「すいません、あの、実は」

「うん」

「わたし、バージンなんです」

「なんと」

明らかに坪洗の目の色が変わった。

「雇う、雇わせてください!超ウルトラ好待遇で

あなたを迎え入れます」

坪洗は揉み手して笑顔を作った。

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