第3話
『え、奏多くんが』
私は、コクっと唸づいた。
『あの、奏多君がね…だって奏多君美優のこと大好きじゃん』
『そんなことないよ』
『そんなことあるの』
私は、真理に頬をつねられた。
『い、痛い真理』
『あのね、美優、美優は、知らないと思うけど中学の時美優が男の子と話す度邪魔してたんだよ』
『え、』
し、知らなかった。いつも奏多クールで女の子にも人気だったから。
『見てて面白かったけどね』
真理は、笑いながらそう言った。
『だからきっと理由があるはずだよ。奏多君は、美優が思っている以上に美優のこと大好きだよ。奏多君とちゃんと話さないと美優後悔するよ』
確かに真理の言う通りだ。私昨日奏多の気持ち聞かなかった。
私が傷つきたくなくて逃げてた。
『ありがとう、真理。私奏多とちゃんと話し合ってみる』
『うん、それで振られたら慰めてあげるから』
真理は、笑いながら私の頭を撫でていた。
放課後私は、急いで帰ろうとした。早く奏多に会いたい。
『美優先輩』
『麗奈ちゃん』
私に声をかけてきたのは、中学の後輩の浅木麗奈ちゃんだった。
『どうしたの?ちょっと私急いでて』
『昨日奏多先輩、美優先輩の所に行きませんでしたよね?』
『え?』なんで昨日のこと知ってるの?
『奏多、遅れてだけど来たわよ』
『なんだ、結局奏多先輩、美優先輩の所に行ったんだ』
そう言って微笑んだ顔は、なんだか不気味だった。
『私昨日奏多先輩と一緒に居たんです。』
『え、』
なに言ってるの?一緒に居た?
『どう言うこと?』
『私昨日奏多先輩に告白したんです。そしたらOKしてくれて』
は?え?奏多が告白を受け入れたの
『美優先輩と別れるって、それで昨日は、美優先輩の所に行ったんですね』
嘘よ、信じられる訳ない、何より私には、ニコニコしている麗奈ちゃんが恐く感じた。
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