第4話
「おかあさん、おかあさん」
哀歌が家に帰った。
だが哀子はいなかった。
「おかあさん」
哀歌が力ない声を出した。
そのときケータイが鳴った。
「あっ、おとうさん。おかあさんがいないの。
えっ、リストラされた?バカ何いってんのよ」
哀歌は涙目になっていた。
「ううーっ」
哀歌がその場に膝まづいて大声で泣き始めた。
そのときなぜか不意に契約書のことが気になって
カバンの中から取り出した。
「別に何も変わったことは書いていないわ」
哀歌は間島に会うべく事務所に向かった。
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