第4話

 袁紹軍が、帰って来た。董卓討伐軍は失敗したのだ。

 そして、当然の如く、兵糧を借りたいと言って来た。

 事前に準備しておいたので、すぐに城から兵糧が運ばれて行く。

 いや~、馬車を残しておいて正解だった。そして、食料に余裕がある土地って素晴らしいのね~。


「お礼と言ってはなんだが、公孫瓚を追い払おうか?」


 袁紹から引っかけが来ましたよ~。


「いえ、先日撃退しました。もう大丈夫です」


「……」


 袁紹軍は、渤海郡に帰って行った。この冬を乗り越えられるといいね~。でも海があるんだし、大丈夫かな?

 漁獲高がそんなに高くなかった気がしないでもないけど、まあ頑張って貰おう。

 それと、反乱は起こさないでね。



「郭図君! 君、素晴らしい手腕なのね~」


 殿……。韓馥様もご機嫌だ。

 でも、この後どうしようかな~。四面楚歌なのは、変わっていない。


「え~と……。この後の大きな出来事は……、青州の飢饉かな~」


 百万人の難民が、反乱……つうか、食料を求めて城を襲い出すんだよな~。

 兗州に向かうので、放っておいてもいいんだけど、青洲刺史が逃げてるから空白地帯なんだよな~。


「郭図君、どうしたの?」


「殿……。青州で農民一揆が起こりそうです」


「他の土地を気にしてどうするの?」


「放っておいたら、冀州にも来るんじゃないんですか? 規模が百万人と大きいです」


「防衛の強化をお願いね~」


「いえ……。城の倉を開放してください。殿には、青州刺史も兼任して貰いたいと思います。いえ、兵権の関係もあるので、青州牧ですかね」


「う~ん……。上手く行くの?」


 私も命がけなんだけどな~。

 その後、冀州の文官武官を説得して、救援隊が結成された。上手く行けば、領土が倍となり、一年後に報酬を倍にすると言ったら、協力してくれた。

 そして、嬉しい出会いがあった。


「さて、行こうか張郃将軍」


「護衛は任せてください」


 曹操オールスターズの張郃が、協力してくれたのだ。しかも、部下だよ部下!





 青州に着いたら、炊き出しを始める。

 農民を説得して、命を救って行く。

 でも、百万人ともなると、食糧なんて一瞬で消えてしまった。まあ、予定通りだけど。

 とりあえず、農民たちを説得して、食料の増産に繋がる政策に協力して貰う。

 製塩と船作りからだな。

 塩は、徐州と兗州に売って、食料を買って来て貰う。

 船は、筏でもいい。とにかく冬を乗り越えるだけの漁獲高を確立させる。実際のところ、漁師は多くいたが、船を壊されて釣りしかできていなかったらしい。

 誰だ? 船を壊した奴は!

 そう思ったら、盗賊たちだった。


「張郃将軍……。盗賊を退治したいんだけど~」


「OKっす。任せてください」

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