54. アルバム・オブ・ザ・イヤー2023【メタル編】
年間を通じてよく聴いていたアルバムから、選りすぐりの10枚をご紹介します。まずはメタル編からです。
今回紹介するバンド/アルバムと、公式動画をまとめたプレイリストです。
★アルバム・オブ・ザ・イヤー2023【メタル編】
https://www.youtube.com/watch?v=ZYzuEY4lJGU&list=PL_guDDmuRSVWfxl-6iUgvgU3HHWqkm6tB
ALL FOR METAL『Legends』
陰陽座『龍鳳童子』
NE OBLIVISCARIS『Exul』
EDU FALASCHI『ELDORADO』
HAKEN『Fauna』
LOVEBITES『Judgement Day』
THEOCRACY『Mosaic』
DAMIAN HAMADA'S CREATURES『運命の支配者』
HAIL THE SUN『Divine Inner Tension』
ISILIEL『月虹創聖記』
◆ALL FOR METAL『Legends』
https://open.spotify.com/intl-ja/album/39p5uO2cqlrfH9ncGtrzRy?si=QB6n1h4XTIapBLkBJl6Opw
詳しくは第38回(https://kakuyomu.jp/works/16817330650571948914/episodes/16817330661044732509)参照のこと。勇ましいナンバーばかりに目が行きがちですが、締めのバラードも心に沁みます。
左右でリードとリズムを交替しながら分け合う、女性ツインGt.も何気に大物です。トリッキーなプレイも織り交ぜての正確無比なテクニックはステージでもド安定。ダンサーのパフォーマンスといい、ライヴバンドとしても一流のようです。
◆陰陽座『龍鳳童子』
https://open.spotify.com/intl-ja/album/5H8El9uD5nBlXvJcx8Foex?si=aKM7BnDuTkSUUCNCQZReaQ
瞬火(Ba./Vo.)色に染まったJUDAS PRIESTリスペクトな楽曲群は潔く、どれだけ聴き込んでも隙が見当たりません。キャッチーさとこだわりの高レベルな両立には畏怖すら覚えます。「茨木童子」での黒猫(Vo.)の表現力も鳥肌ものです。
◆NE OBLIVISCARIS『Exul』
https://open.spotify.com/intl-ja/album/29p0sILcBTXJmhzqJPzcxB?si=uu9_QJwZTMiUSSXZr6HNFQ
美麗さと暴虐性を寸分の狂いもなく調和させた構築美は驚異の完成度です。OPETH以降のプログレッシヴ・デスメタルというジャンルそのものを、さらに高次元へと引き上げたのではないか、とさえ感じさせます。
◆EDU FALASCHI『ELDORADO』
https://open.spotify.com/intl-ja/album/0DWY5gIXwLHFqKrpWj7OEa?si=omw9VOxJT1-EWcGnWyJBRg
歴代ANGRAの遺産が形を変えつつ受け継がれる喜び。一聴して前作『VERA CRUZ』ほどの即効性はないかなとも感じましたが、最終的には何度聴き返しても心に響く、完成度の高い作品だという印象に落ち着きました。
◆HAKEN『Fauna』
https://open.spotify.com/intl-ja/album/62Z9kh3RuUnkXrnyhHWJPX?si=yUx_BtdpTMiH-uBqCYMMNg
バンドとしては円熟期。各メンバーがソロや別プロジェクトでの活動で得た経験が活かされ、これまで以上に豊かな内容を提示してくれたように感じます。リードトラック以外にも聴きどころ満載なのが嬉しい良盤です。
◆LOVEBITES『Judgement Day』
https://open.spotify.com/intl-ja/album/4Bka88VXkTbGuSKGMSrPmg?si=NUrcT_iIRx2ttg3jUsLPdg
テクニカルな新Ba.が加わり、搦め手で来るんだろうな……と思いきや、まさかの全力正面突破で来ようとは、正直見誤っていました。紛うことなきメタルウォリアーです。矢継ぎ早のライヴ盤2作からも揺るぎなき自信を感じます。
◆THEOCRACY『Mosaic』
https://open.spotify.com/intl-ja/album/0AHkWFJ0jKW76BZhZsPOGq?si=RtdoKhCbSDezsd34xUBqhQ
安心と信頼のMatt Smith印が刻印された逸品。メロパワというジャンルに期待するものが過不足なく詰まった、良い意味で癖のない味わいが後を引きます。終盤にもTr.9のような佳曲ありでダレさせない構成もポイントです。
◆DAMIAN HAMADA'S CREATURES『運命の支配者』
https://open.spotify.com/intl-ja/album/6krIeL6XnCaiExlMYYttJi?si=YYkY-mBdQOaHcpBUpui6Pw
メンバーチェンジ後も独自の世界観は安泰。フレーズや歌詞やヴィジュアルなど、ふんだんに散りばめられた外連味が、メタルを聴いている満足感を与えてくれます。ミドルテンポながら味わい深い「Walkure」が個人的一推し。
◆HAIL THE SUN『Divine Inner Tension』
https://open.spotify.com/intl-ja/album/0FPyjINPmP3PgiQf1tHmRk?si=M-eJwM7eQlWCZ66hpd8XOg
扇情的かつ小気味好いフレーズを前面に出した親しみやすさが魅力。売りのツインGt.は奏法やエフェクトの切り替えがスムーズで、左右でリフを分け合う工夫も楽曲の立体感を引き立てています。アルバム通した緩急も心地良く。
◆ISILIEL『月虹創聖記』
https://open.spotify.com/intl-ja/album/7nuyoeEO7joYlaq1sQnMpN?si=5aOVnoLETgucesGcZ6MpOg
ヘタウマと侮るなかれ。技巧に走らない表現力の凄みを再確認させられた怪作でした。楽曲と詩的世界観と歌い手の相性が最大限発揮された結果でしょう。特にTr.5「制覇早暁」での声色の妙には心を掻き乱されます。
振り返ってみれば10組中、国内勢が4組という結果に。あくまで筆者基準ですが、大健闘の一年でした。
☆次点
WYTCH HAZEL『IV: Sacrament』
RONNIE ATKINS『TRINITY』
U.D.O.『Touchdown』
MAJUSTICE『Ancestral Recall』
TANITH『Voyage』
……ほか多数!
そして次回、本エッセイは最終回となります。
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