身近な物には気づけない


本当にどうなってるの?

こんなことってある?

昼まで一匹も動物は見かけなかったのに、ここで

急に出てくるなんて運が悪いなんてレベルじゃ……

私はさすがにこれはおかしいと思って

何か原因があると思って思い返す。


今日、目が覚めたときから森と山の境にいた。

その間を私は歩いて行って……第一拠点や

今の第二拠点を見つけたんだ。

やっぱり私は何もしてない。

となると、他に原因が……


それはふとした出来事だった。

水の流れる音が聞こえる。その瞬間私は分かった。

何で私はこんなに運が悪かったのか。

答えは簡単だった。全部あれのせいだー!

それは背後にある川だった。

……動物だって、魔物だって水は飲む。

飲まない魔物もいるらしいけど、普通は飲む。


多分この3匹の狼はこの川の水を飲みに来たんだ。

その川に私がいた。ただそれだけ。

それだけでも私と出会うには充分だ。

……私何も運悪くなかったじゃん。

いや、もう過ぎたことはしょうがない。やるか。


私は改めて狼と向かいあう。あれ?

一匹いな……まずっ!

余計なことを考えていたせいで不意をつかれる。

狼が私の左から飛びかかってきて、は?

狼が魔力を纏っている。こいつら、魔物だ。

もしかして……それ、隠せるんですか?

よく考えたら、私だって魔力を持っているときと

魔力を纏っているときで感覚が違った。

ヤンクからは私が魔力を纏うまで

見えてなかったの?


私は魔力を左腕に纏って狼の魔物の攻撃を止めた。


「ううっ」


当たり前みたいに魔力を貫通して

牙が私の腕にささる。

私は痛みに耐えられなくて声を漏らした。

そんな簡単に破れるものなの?

それとも私が弱過ぎるだけ?


残りの狼の魔物2匹も

私を殺そうと飛びかかってくる。

普通にピンチになってしまった。

今みたいに魔力を纏わせても貫通される。

どうしよう、私にもう手札ない……

もうこうなったら相討ち覚悟で殴り合うしかない。

しょうがないか、

私が何も持ってないんだから…あれ?

あるじゃんひとつだけ。……いけるかな?

確信はない。私は記憶を見てみる。

この記憶が正しいなら私はとりあえずやり返せる。

まあ、今の私にはこれ以外のやり方がない。

やってみるしかないよね。


私はペンを召喚して魔力を纏わせる。っ?!

左腕の痛みが一気に増した。何で?

いや、今は先にこっちを!

私は飛びかかってくる狼の魔物の首にペンを刺す。

かなり深いとこまでいったと思う。

私の予想は当たってたみたいだ。

ペンはあの狼の魔物に刺さる。

ペンをそのまま2匹目の狼の魔物に向かって振り、

刺さっていた狼の魔物が抜けて、

狼の魔物にぶつかってバランスを崩したみたいだ。

狼の魔物は地面に落ちる。


ひとまずこっちは大丈夫だろう。

私は左腕を見ると、纏っていたはずの魔力が

なくなっている。これが痛みの原因か。

私は噛みついている狼の頭に

ペンを突き刺して殺した。

何で魔力が無くなってるんだ?魔力自体はある。

だって今ペンに纏って……

私はペンを見ると、ペン先から魔力が滴っている。

……何で?魔力が液体みたいになってる。

ああ!ペンだからインクになるってことね!


頭悪いんじゃないの?本当に神様って馬鹿でしょ。

魔力が液体になっていいこと何もないんだけど……

むしろ魔力の扱い難しくなってるし、

容器入ってない水を動かすのって大変なんだよ?


私は残った一匹の狼の魔物に

注意を向ける。……が、

一匹になった途端逃げていった。

まあ、不利だって分かって逃げるのは賢い判断だ。

私はすっかり気が抜けてその場に座り込む。

……今日分かったこと。食料は安定しそうです。


―――――――――――――――――――――――


私は第二拠点に二匹の魔物をひきづって帰った。

もちろん、木の実もある程度取ってきた。

体が痛いからすぐにでも休みたいけど、

とりあえずこいつらの皮を剥ぐことにする。

私は刃物を持っているわけではないので

皮を綺麗に剥がせない。肉も所々こべりついてる。

……屋根にしようかと思ったけどこれは無理か。


皮は明日川に持ってって洗ってみるとして、

食料だよね……さっきは肉も手に入るって分かって

大分安心してたけどよく考えたら火がない。

火のつけ方なんて分からない。

肉は食べる以外の使い道も欲しいな……そうだ!

魔物を引きつける餌にでもしよう。

私は寝てるときに襲われるのは嫌だ。

だから寝るときに遠くの場所にばら撒けば

そっちに注目がいって襲われないんじゃないか?

やってみる価値はある……よね?

どっちにしろ今日は食べれないからそうしよう。


とりあえずの肉の使い道が思いついたので、

肉をある程度の大きさまで引きちぎっていくと

意外なことがあった。こいつらの腹の中から

何匹かの魚?みたいなやつが出てきた。

ぐちゃぐちゃになってるけど、

部分的に見たら魚みたいなやつがある。

この川って魚いるのかな?

そういえばセラが海のある町だと

生で魚を食べる文化があるんだとか。

……腐ったらもったいないもんね。


私は一日目の今日、試しで遠くに肉を置いてみて、

魚と木の実を少し食べて寝ることにした。


―――――――――――――――――――――――


私は木の葉の間から漏れる光を受けて

目を覚ました。

うん!肉をばら撒いてみる作戦は正解かな?

私は一日過ごしてみたけど、

体が傷だらけだったりすることを無視すれば

普通に生きていけるぐらいだった。

結構大変だったけど、この調子なら!


私はひとまず生きていくことは

できそうだと思って少し嬉しかった。





後書き

タイトル変えました。

理由は私が何かおかしいと思ったからです。

やっぱり英語弱者が無理するのは良くなかった。

本当に騒がしい小説ですみません。



  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

消えた俺と、知らない私 一つ葉のクローバー @20070524

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

フォローしてこの作品の続きを読もう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ