第2話 思考的実験 悪役令嬢の魅力を検証する
すでに結論が出ていることを検証する。
悪役令嬢は魅力的である。
もう一度繰り返すが、悪役令嬢は極めて魅力的である。
では、悪役令嬢の魅力とは何であろうか。
今回は、悪役令嬢の魅力を検証してみよう。
容姿端麗である。
例外もあるが、多くの悪役令嬢は容姿端麗である。
ヒロインのライバルだから当たり前だろうと思ってはいけない。
何故なら、ヒロインよりも個性があり信念がある美しさなのである。
これは大事なことである。
読み手の感情と一致したなら、極めて強い同調性を提供するであろう。
知性が高い。
例外もあるだろうが。基本的に悪役令嬢は知性が高い。
賢いのである。
なぜなら、常にヒロインを陥れようと陰謀策謀に励む悪役令嬢は賢くなければ成立しない。
おそらく、悪役令嬢と話ができるのなら、その知性の高さに驚くであろう。
コミュニケーション能力が高い。
これは社会性が重視される人間社会において極めて高い生存能力である。
多くの同士を集め敵の勢力をそぎ落とす。
物語の性質上失敗することが多いが、敵としてなら極めて脅威であり味方としてなら極めて頼もしく感じるだろう。
経済力がある。
豊かさこそ悪役令嬢である。
少なくとも、ヒロインよりは経済力が無くてはならない。
なぜなら、ヒロインより経済力が無ければ、それだけでヒロインが悪役令嬢に変わり悪役令嬢がヒロインとなってしまうからである。
強靭な心の持ち主である。
何事が起きても、如何なるトラブルの前でも信念を変えない強靭な心の持ち主である。
如何なる誘惑も如何なる迷いにも如何なる逆境にも負けない強靭な心の持ち主である。
ストレスが多い社会において、ぜひとも見習いたい要素である。
悪役令嬢に関する五つの要素を検証してみた。
その多くが悪役令嬢の魅力を証明できるものであると判断する。
容姿端麗で知性が高くコミュニケーション能力に経済力、そして強靭な心の持ち主である。
悪役令嬢を婚約者として選ばれた方は、己が幸運に感謝すべきなのだ。
なぜなら、貴方の人生の良きパートナーとしてもっとも頼りになるであろう。
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