第4話 他愛もない会話の後で

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「お疲れ様~!一番~!」 

教室に戻り、開口一番話しかけてくれたのはやっぱり13番。 

「ただいま。」 

素っ気ない返事。これまでもそうだったけど、よくそれで13は話し相手でいてくれたな、と他人事のように思った。

 

「また夢の話? 

 いつまでも先生たちはよく言うね~笑」 

「そうだね」 

「ところでさぁ、、

一番ってやりたいこととか本当にないの?」 

「うーん、、。ないかな、、。」 

「えー。じゃあ心理学者とかは?」 

「人の心見るのめんどくさそうだし、空気読むの苦手。」 

「じゃあ先生!子供に教えたりするから子供好きな一番にはピッタリじゃない?」 

「先生かぁ、、うーん。あの先生とかみてると大変そうだよねー、、。いっかな。」

「じゃあ~政治家とか?」  

政治家か、、、、。

「まぁいっかな」  

「そう?え~、一番似合いそうだけど。」

「え、想像してみて? できると思う?」

檀上で大きな声を出して演説している私、、

想像もできないほど似合わない。

「、、、。なんにもない。ごめんw 」 

「w」

二人で微笑みあう。

どこかいびつな雰囲気が少し緩んだような気がした。

気のせいかもしれないけれど  

「ところでさ、もうすぐあの季節なんじゃない?」 

「え、なんだっけ?」 

「ほらほら、えっと、、あの、、

     仕事見学だよ!」


「あぁ、、、。あれか、、。」

つい声が出る。  

仕事見学とはまぁ、、、夢をみつけよう✨的な政府がやってるもの。私は毎年参加。毎年憂鬱なんだよなぁ。ただ単に説明だけだし、今年から参加する子たちの希望に満ちたあの目を見ると、、、胸がいたい。

「今年も一番は参加だよね?頑張って多分!めんどいけどw」

「ありがと。」 

反射的にそう答える。はあ、、行きたくないな、、。

夢がない私が悪いからこの行事に毎年行くのは仕方ないんだけどね、、。    


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