第3話 伝説の剣の村の伝説の鍛冶屋
かつて伝説の勇者がいた。
勇者は魔王を倒した。
その勇者は次に訪れる勇者の為に伝説の剣を台座に刺して、これを引き抜けるものが勇者だと言った。
これは村に伝わる伝説だ。
ある日、ガラの悪そうな三人組と頭の良さそうな一人が現れて、伝説の剣を台座から、、、
折ってしまった。
そりゃそうだ。
抜けるはずがない。
だってあれ、伝説の勇者観光スポットにしようと、村長が地面とセットで作ったものだから、先がないんだよ。
毎日100人くらいが遠方から来て、抜こうとして抜けず、諦めずに粘る為、宿屋は大繁盛。
帰りの道具の為に道具屋も大繁盛。
勇者饅頭に勇者弁当
挙句の果てに伝説の勇者風お子様用装備まで売れてる。
商売にならないはずがないじゃないか。
だけど、抜かれてしまった。
いや、先が存在しないから折れてしまった。
どうすんの?
そうだ。
もう抜いてしまったことにしよう。
それならついでだ。
他の鍛冶屋に見られるとおしまいだから、俺が伝説の鍛冶屋ってことにして、剣を直すふりして、そこそこの剣と交換してしまおう。
勇者パーティ?に駆け寄り、伝説の剣に真の力を与える為、伝説の鍛冶屋として修理したいと申し出た。
うわっ、あっさり通っちゃったよ。
どうすんの?
彼ら勇者になっちゃうよ?
まあ、後は魔王に祈るしかない。
勇者を殺して、バレないようにしてくれ。
伝説の鍛冶屋がその村にはある。
かつて、この村に伝説の石を持ち込んだ勇者は、伝説の鍛冶屋に剣を鍛えてもらい、魔王を討伐。
伝説の勇者は村に戻ってくると剣を突き刺して、次にこの剣を抜いた者が勇者の血を引く者であると言った。
伝説の剣が刺さっていたこの村は、今では伝説の鍛冶屋がいる村として多くの旅人が剣を買いに集まっている。
伝説の鍛冶屋工具セットもお子様には大人気だ。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます