第3話     泉の天使

「ふ~やっと着いた」


そういったソラの目の前には綺麗で広大な泉が広がっていた。


「まぁとりあえず、入りますか」


ソラは茂みの中で服を脱ぎ、裸になって泉の中にゆっくりと入った


「あ‘あ‘ーぎもぢぃー」


両手両足を大の字に広げ、目をつむり、ソラは考える


先の重力魔法はとてつもなく強大だ。町の騎士や冒険者を見ていると、それは間違いないと確信できる。しかし、強大であればあるだけ、消費魔力は大きい。いくらソラが生まれたころから鍛錬してきて、魔力量が多いにしても、それはあくまで、こどもにしてはの話である。エルフなどの生まれながらにして魔法的性が高い種族に比べれば”まだ”低い。


ゆえにソラは考える。重力魔法はおそらく上位属性と同等、あるいはそれ以上のポテンシャルを誇る。そのため、その存在が他方にバレれば自分の身を危険にさらす可能性があると。



正確に自分の適性を測ったわけではないが、今わかる範囲で自分が持つ適正は重力魔法以外に風しかわかっていない。前に一度試すと風魔法はできたが、他の基本四属性はできなかったからだ。


迂闊に重力魔法を使えないうちは、風魔法を使うしかない。今度からは風魔法を重点的に鍛えよう。そう心に決めた。



水の流れに身を任せてそのまま揺れること数十分、ソラは頭に柔らかい感触を感じた。そしてそれを両手でつかみ、



「ん?なんだこれ」



「ッッッッ!!!!!」

 




 プニプニ 

 なんだか知らんが幸福感がすごいな




「イヤンッ//♡」



まて、今、いやんって。女の子の声でいやんって。


ということはつまり?


「……」


「~ッッ////!!」


目を開けるとそこには、一糸まとわぬ姿で手で胸を隠しながら顔を赤らめてこちらを睨んでいる白髪の美少女の姿がいた




なるほど、つまり僕は今、前世のラノベの知識によるところの、”ラッキースケベ”という事象に出くわしているらしい。神様ありがとう





ならば、僕が紡ぐ言葉は一つ




「あ、あんた」



「……」



「……?」




「女の子のお尻ってとってもプニプニなんですね」






 その時、僕は意識を失った。





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