第11話 パパ!お風呂入ろ!part1
「あーパパが帰ってきたー!おかえりなさい!」
「ぶは!」
未来の家に入った途端、愛花ちゃんが突進してきた。
全力のたいあたり。
頭が俺のきゅうしょにヒット!
「ぐっ……ただいま……」
かなりダメージデカいけど、我慢だ。
「ママもいるのに!ママのことは無視かー!」
「ママも、おかえりなさい!」
俺たち3人は笑い合った。
なんだかんだで、この家に来ると楽しいな。
まだ股間は痛いけど。
「パパ、お風呂にする?ご飯にする?それともあたしに——」
「お風呂ー!パパとお風呂入る!」
愛花ちゃんが俺の腕を引っ張った。
「今日は暑くて汗かいたから、先にお風呂入っちゃうおーか!」
「うん!ママも一緒に入ろー!」
今日はめっちゃくちゃ暑い日だったから、風呂入りたいよなー
……おいおいおい。
ちょっと待てよ。
俺たち3人で、お風呂に入るのか。
素っ裸……生まれたままの姿で。
「パパ……どうしたの?お風呂、入りたくないの?」
愛花ちゃんがじっーと俺を見ていた。
「パパ、お仕事で疲れてるんでしょ?パパのお背中流してあげたいの……」
この子は本当に、パパとお風呂に入るのを楽しみにしていたんだ。
気持ちは痛いほどわかる。俺もこのぐらいの時は、親父と風呂に入るのが楽しみだった。
だけど……本当の親子でもないのに、お互い裸になるのは問題だろう。いろいろな意味で。
「あたしもパパとお風呂、入りたいなー!」
未来も風呂に入る気満々らしい。
でもいいのか。本当に?
「……大丈夫よ。ウチの風呂は広いし、ちゃんとタオルをつけてるから」
未来が俺の耳元で囁いた。
この家はすごく大きいから、風呂もきっと広いはずだ。
タオルで身体を隠すなら……ギリギリ大丈夫。
混浴の温泉に入るみたいなノリで行けばいい。
「わかった。お風呂にしよう」
「やったー!パパとお風呂だー♡」
未来と愛花ちゃんが俺に抱きついた。
かわいい女の子2人に挟まれて、心臓が飛び出しそうだぜ……
「じゃあーあたしたち先に入るから、パパは後から来てね!」
2人はルンルンで脱衣所へ入って行った。
……俺は今日、無事にこの家を出れるだろうか。
◇◇◇
さすが金持ちの豪邸だ。
まるで温泉旅館の風呂みたいだ。
白いタイルが敷き詰められた床はピカピカで、シャワーはなんと4つもある。
浴槽は10メートルはあるかな。
「パパー!」
愛花ちゃんが俺に向かって走ってくる。
「こら!走しっちゃダメでしょ!」
未来が愛花ちゃんを捕まえる。
「パパに洗ってほしいー!」
「ダーメ!ママが洗うからね!」
「ママのいじわるー!」
未来は黒い髪を結い上げて、胸までタオルを巻いていた。
ぴったりと張りついた白いタオルに、きれいな身体のラインがくっきりと浮かび上がる。
大きな胸がタオルから覗けるから、俺は目のやり場に困ってしまった。
「さ、ママと一緒にパパのお背中流そう!」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます