第9話

「夏帆、虚言癖があるのよね」

野菊が仁一朗に説明した。

「小学生の頃からそう。自分でもどうしようもないみたいよ」

「オマエは自分自身が虚言癖みたいなもんだけどな」

「どういう意味よ!悪口だってことはわかるけど」

「まあ、なんとなくそんな感じ」

「どんな感じよ」

野菊が腕組みして頬を膨らませた。

「おまえ、仕事始めようっていってたな」

「本当⁈ようやくやる気になったのね」

野菊が仁一朗に抱きついた。

「それで、何をやろうっていうの?」

「オマエを働かせようと思ってる」

「へっ?」

「オレのために人様の奴隷になって働いてくれ、

野菊」

「具体的には?」

「レンタル ソープ嬢を考えておる」

「体を売れ、と?」

「やってくれるな、野菊」

仁一朗が野菊の両肩を手で握った・

「やるか――――――――――――――――――――っ!」

野菊の超ウルトラ怒り1000㌧爆弾パンチが

仁一朗の顎にもろに炸裂した。

「グワーーーーーーーーーーーーーーーーーーーっ!」

仁一朗が顎を押さえてのた打ち回った。


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