第7話 勇者パーティ復活⁈ (球技です)

体育館に移動した俺達、種目はドッチボール

バスケ バレー 卓球 サッカー 野球 ソフトボールの7種目ある。この中から最低でも3つ選んでそれに参加するというものだ。


この球技大会は全種目クラス対抗戦で行われ

各種目で定員制限があり、ドッチボール以外は実際のルールに従うらしい。なお、ドッチボールは各クラス定員15名だ。因みにこの高校は1学年6クラス、1クラス30人前後くらいだ。


「よし、出場する種目を決めるぞ、まず、ドッチボール出たい人は手を挙げてくれ」


体育教師がそう言うと、予想通りというか実に多くの者が挙手した、やはりドッチボールは人気種目だからこうなるとは分かっていた。


「20人か、5人多いな、仕方ないがじゃんけんで決めてくれ。」


そして20人でじゃんけんをして4人脱落者が決まり、あと1人となった。

勝ったメンバーの中では俺、カルナ、イーナ、リーファが通過し、あとはエリーゼのみとなった。


「エリーゼ、大丈夫かしら、彼女じゃんけんとか弱いから」

「エリーゼなら大丈夫だろ」

「どうして?」

「彼女の方見てみろ」

「ああ、なるほどな」


エリーゼは周りに聞こえない様にこっそり詠唱していた。恐らく幸運値を上げる魔法だろう。


「神は仰せになった、汝に幸福を与えんと

"ブレッシング"」


祝福魔法"ブレッシング"はエリーゼが編み出したオリジナル魔法であり、隠しステータスの

"運"を上げる魔法だ。

自分も勇者時代はよく助けられた、まぁ、運も実力のうちとも言うしな。


そして結果は当然エリーゼが勝利をもぎ取った。それと同時に最後の脱落者が決まり、ドッチボール参加者は定員人数となった。


その後、順番にそれぞれ出る種目が決まり、

先ずは練習試合という形でやる事となった。

最初の対戦は俺達の三組対四組の試合となった。俺は取り敢えず相手全員に"鑑定"を発動して平均レベルを見てみる。


「平均レベル25〜38ぐらいか」

「我々なら余裕だろう」

「魔法を使うまでもない」

「だからと言って油断は禁物よ」

「油断していると足元を掬われるかもしれませんし」


鑑定結果を言う俺に対し、

余裕たっぷりなカルナ

魔法は使わないと宣言するイーナ

たとえ格下でも舐めては掛からないリーファ

同じく油断はしないと言うエリーゼ

油断はしないのは当然なんだが、正直俺も余裕で圧勝できると思っている。理由は簡単

ただ単にレベルに差がありすぎるからだ。

俺はレベル485

カルナはレベル355

イーナはレベル240

リーファはレベル440

エリーゼはレベル395

何故俺以外もこんなにも高レベルなのは俺のスキル"獲得経験値増加"の影響だろう。

スキル"獲得経験値増加"は自分とパーティメンバーの得た経験値を倍以上にして分配するというものであり、このスキルがあったから早くレベルアップ出来て魔王を倒せたと言うわけだ。


「何か狡い気もするが」

「何を言う、アルト殿、我々はただ全力で相手を叩きのめすだけだ!」

「ん、完膚なきまでにボコボコにする」

「いや、2人とも魔物じゃないんだから、まぁでも、手加減はしないけどね!」

「久しぶりですね、魔王軍幹部と戦う時もこんな感じでしたね」

「それは俺も同意見だ」


懐かしい感覚だ、久しぶりに勇者パーティの復活だ!





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