第5話 恋の成せる技

「大丈夫か、カルナ?ちょっと強くやり過ぎた、悪かった。」


カルナとの剣道(剣術)勝負の結果、俺の勝ちだった。カルナの使った霊装タケミカヅチ、それを使用し、エージル流の奥義を全力で放った

それ故か、今は誰かが支えないと倒れそうだ。

スキル"霊装"は自身の心に潜む霊獣に力を借り、その力の一部を武器の形にして顕現させるというスキルであり、また、使う為のエネルギーは魔力では無く霊力という本来なら神事を行う神殿の巫女などが使う力を"霊装"と同時に霊力もそこから無理矢理引き出して使うから、使った後に"限界突破"を使った後と同じもの凄い倦怠感がくるから本当なら勝負を決める為の奥の手として使うのが一般的だ。ましてやカルナは剣聖、物理戦闘特化型だから魔力や霊力はパーティ内でも一番少ない。


「いや、大丈夫だ勇者殿、この程度でやられる程やわな鍛え方はしていない。」

「そうか、それならいいんだがお前達、住む場所とかどうするんだ?」


よく考えたら、四人とも俺を追ってきた様なものだから、この世界に知り合いなど俺くらいしかいない。


「え?アルトの家だけど?」と何気なく答えるリーファ

「え?」

「もう許可はとってるから問題無し」自信満々に言うイーナ

「いつの間に⁈」

「認識改変魔法と時間調整魔法と時空改変魔法で私達は勇者様の実家にほーむすてい?する事になった外国人という事になってますから」さらっと禁呪指定の究極魔法を使って無理矢理周りの認識を改変したというエリーゼ

「もう意味わかんないよ、パトラッシュ....」


普通そこまでするか⁉︎何故だ⁉︎もう俺は勇者としての役目は終えたはずだ。皆と一緒に居たのも、魔王討伐のパーティメンバーとしていた訳であったはずだ。


「なぁ、みんなはどうしてそこまで俺の事を慕ってくれてるんだ?慕ってくれてるのは素直に嬉しいけど、そこまでする理由はなんだ?」


過剰なくらい俺を慕ってくれいる四人に聞いてみると


「「「「恋の成せる技!」」」」

と、声を揃えて言われた。


「え?恋?」


俺は一瞬思考がフリーズした。

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