第50話

「ありがとう孝、俺は生きてるよ」



飯田アキラはそう言い、ほほ笑んで見せた。



「お前……本当に、アキラなのか?」



「あぁ。未来は変わった。お前が変えてくれたじゃないか」



「アキラ……」



「アキラ、お前っ……」



他の2人も飯田アキラに駆け寄った。



4人は抱き合い、互いに存在を確かめ合っている。



信じられないけれど、これは現実なんだ。



「俺は生きてる。死んでない。泣かなくていいんだよみんな」



飯田アキラは泣きじゃくる3人に困ったように笑ったのだった。

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