七、隕石・後
紅茶のカップと受け皿が小刻みにぶつかり合う音で目が覚めた。ちょっと冷まそうと置いておいた間に居眠りしてしまったのだ。辺りはすっかり暗い。というより、黒い。木製の小船の上。浅瀬に停泊している。一面の闇の中に波だけが赤く光っている。一五メートルほど先にある橋脚のアーチの間から、
なかなか格好はつくが妙だなあ、などと
ところが終末を迎える前に、視線の先に停まっていた船が爆発、炎上した。あっけにとられている一瞬のうちに、わたしの船も爆発した。海水に
後悔する意味はもはやない。でも悔しいものは悔しい。「そっちかい!」とせめて言ったか言わぬかのうちに、爆風で後ろに吹っ飛んだ。海に落ち、やがて視界が暗くなった。
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