16:リベンジ、リテイク、リスタート
「主人公とヒロインが、イケメンや美女じゃない(というかサングラスしてるので目元が分からず、顔だけだと判別すら不可能)」
「初対面かつ赤の他人にせびたお金で変身する(その
「ジギャグ(=自虐+ギャグ)がブラック&多すぎる」
「変身シーンがバンクな上にグレイ◯Z並の長さ」
「敵によって倒す
「シールと色を替えただけの、高額な安っぽい玩具(サウンドバスタ◯的な感じ)を一話で何個も出す、ただの通販番組」
「露骨に武器レポをする(『くっ……このカネンジャーブレードMARK46、同じく本日発売4600円が通用しないだと!? 売る気あるのか!?』といったセリフのオンパレード)
「玩具の剣で料理をさせようとしたりする(シンケ◯の第四幕みたいな感じ)。無論、『この番組はフィクションです。実際には切れませんので絶対に真似しないでください』的なテロップは流れない」
「全部、一人でやってる(特にヒロインと
「棒読み」
「同じ場所に別のキャラが
「無論、
「
「オープニングや挿入歌が、やっつけなパクリ」
「作品のクオリティ、膨大で不遇なアイテムなどの理由で、発売日から新品が劇的に値崩れする(そもそも最初に店に出す時点で特価で出す)」
「見慣れた部屋(恐らく監督の自室)でしか戦わない」
「ナパームもCGも無い」
「NG出しても意地でも使う」
「下ネタがキツい」
「
「ルーズリーフでの落書きをスーツにしてる」
「肝心のマスクが、お金を貼っ付けただけ」
以上が、
これでは、他の世界に逃げて特撮を取り締まりたくなるのも必然と言えよう。
だからと言って、
基本的にアンチにならない、他作品を出しにして推し作品をアゲたりもしない
その瞳からはハイライトが消えており、一面、真っ黒。
まるで、サンタクロースやキグルミなど、中の人を知った子供の
「さて、
感想は?」
「鬼か、あんたは。
こんな生ゴミ見せ付けられて、ポジい意見なんぞ出せっか」
「鬼教師だ。
それより、早くしろ。
第一、ズブの
元より、的を射た真っ当な解答は、お前に期待していない。
安心して、毒にも薬にもならない答えをプラスしろ」
「
ちったぁ歯に衣着せろっ、このぉ!」
「デンタル用の衣服が調達されたら、考えなくもない。
元アパレル屋」
「トラ◯みたいな呼び方してんでねぇよ!!
大体、ちゃんとレポして
「是非とも、現代の一部の製作者
「
だから、
こういうのは、専門家のエイトに求めてよぉ!!」
「
「エイトォォォォォオォォォォォ!!
お前……!
頼むぅ、死ぬなぁ!!
っくしょー! 顔が動かせないって意味でも、顔向け
かくして引き続き、回答権は
迷った末に、
「ルーズリーフ製のスーツが、金爆のスパイダーマ◯2のコスプレ以下。
大目に見ても、陣内が動画チャンネルでやってるレベル」
「
「感謝してる感、微塵も伝わって来ねぇ!!」
「という訳で」
椅子のロックを解除し、二人を解放する
倒れかけた
「付け焼き刃だが、お勉強は済んだ。
次は、本番だ。
準備は
「せんせー。
エイトくんがー、まだ目を覚ましませーん」
「ならば、お前一人で行け」
「おめーも来いや、責任取れや!!
サラッと自分までマイナスしてんなやっ!!」
喧嘩の
「エイトー。
そろそろ、起きろーい。
いつまでも
「面倒ならば、無視すれば
「したらしたで、機嫌損ねるだるぉ!?」
「そうだな」
「他人事ぉ!!」
などと言い争っていると、不意に
そのまま、
「あ、起きた。
あと、どした?」
「起きたのならば、話は早い。
とっとと、
「もうちょっと、待ったれや!!
てか、エイト。
どしたん? ガチで」
「いや……」
意図が取れず、
「……ごめん。
その前に、ちょっと二人に、話したい。
……ううん。
話さなきゃいけない、
思い詰めた表情のまま、
「
目覚めた、っぽい……」
※
社長が
知らされていなくて、当然だ。
ラスボスが
こことは、違う次元なのだから。
一様に特撮グッズを着用する、道行く人々。
その
一方で、薄利多売を地で行った結果、そこかしこに無残に捨てられている、使い古しの玩具達。
その光景に、
「コングラッデュエーション。
まさか、ここまで追い掛け、追い詰めて来ようとは。
君達がグッジョブなのか。
はたまた、私がバッジョブだったのか。
果たして、どちらだろうね」
窓から町を一望しながら、渋味と貫禄の
オフィスに
「
悔しいが今回のゲーム、君達の勝ちだ。
今日を
めでたし、めでたしじゃないか」
「勝手に話を終わらせてんじゃねぇよ」
ゆったりと進行させていた
それを予測した上で、
「品性、女性らしさの
だが、しかし。今回は、無礼講、不問としよう。
取り繕い、
そうする
「それで。
今回は、どういったご用件かな。
私が課したノルマを、君達はグッジョブにクリアした。
先刻も言っただろう。
勝負は、君達の勝ちだ。
これ以上、私に
「再戦だ」
迷う素振りも、両脇の二人とのアイ・コンタクトも
どうやら、少しは備えて来たらしい。
であれば、それを聞くのも一興かもしれない。
丁度、溜飲が下がらない所だったのだから。
「詳しく、ご説明願おうか」
「『勝ったのは、
あんたは
けど、実際は違う。
ここに来る途中に拾って来た玩具を持ちながら、
「
ああする他
けど、それでも
全幅の信頼を寄せた
ともすれば
そもそも、そこまで『トクセン』を崖っぷちにしたのも、
とどのつまり……不完全燃焼なのは、お互い
「だから、やり直そうと」
「そうだ」
「その
「強引に、
あと、それに関しては心配無用だ。
次は、なるはやで
今年みたいな醜態は、意地でも晒さねぇよ」
「その、無謀とも取れる心意気や、グッジョブなり。
器量、力量はさておき。
ことガッツという一点に置いては、私の目は狂っていなかったらしいな」
「いや、ランダムだろ、あれ」
自己陶酔中の
「
あんたの能力の期限は、確かに1年っきり。
だが、その設定を引き継がせた上でのロープレも可能だと」
「左様。
にしても
私には一向に懐かない野良猫を、こうも
「お前は一度、
「ご挨拶だな。
君を復活させてやったのは、この私だというのに」
「
「当然だ。
あの世界では、どうもカタル死する
カタルシス。
ピンチのピンチのピンチの連続も乗り越え、起死回生の大逆転、大団円を果たした際の高揚感や興奮、癒やし。
ここに来て、
であれば、話は早い。
「だったら。
お前を滅ぼさんばかりの、カタルシスを。
お前だって、
だからこそ、途中で打ち切らずに完走させた。
つまり、見込みは
ポテンシャルだ
「左様。
確かに、新たなテクスターを設けるよりは建設的かもしれんな。
それにしたって、豪胆だが」
「御託は
やるか、やられるか。
とっとと選べ」
「私に戦闘能力が備わっていないのを見越した上での、発言か。
「
生殺与奪の権利を握っている相手にさえ、物怖じしない、一歩も引かないメンタル。
それを見せ付けられ、
どうやら自分は、彼女に
「
グッジョブにお引き受けしよう。
そのリターン・マッチ。
但し、条件が三つ
人差し指と中指を立てチョキを作り、
「一つ。
君の同僚達の記憶、信頼度、関係値を
皆に見限られた君にとっても、その方がやり易かろう」
「そんな
「二つ。
年商ノルマを、『10億』に引き上げる。
君は先程、『次は、なるはやで
方針が定まり、
1、2ヶ月で団結し、残りで毎月1億キープすれば
簡単だろう」
「あっそ。
最後の一つは?」
「ただ再戦というだけでは芸が
勝者には、それ相応の見返りが
「同意見だ。
つまり、戦利品が与えられるって
「その通り。
君達が勝てば、私の
逆に、君達が負けた場合、私の黒歴史となった、この世界はデリート。
そして
対等に見えて、まるで不平等。
そして、
ここまで焚き付けられたら、勝ち気な
「乗った。
それで
と。
こんな
知ってはいた。
読んではいたのだ。
が、やはりショックは隠せす、
「以上が、最大の譲歩だ。
では、君の要求を聞こう。
君は私に、
しかも、この場で報酬を明示させに来た。
熟考、長考の余地すら与えないまま。
が、そんな彼を制する
「そんなの、一つに決まってる。
『K世界の復興、再建』だ」
K世界。
その完全復活を、
「……
お前……」
聞かされていなかった予想外の提案に、
「分かってるとは思うが。
ここで言う所の『復興』『再建』てのは、単に世界を戻すってだけじゃない。
お前なら、それも可能だろうし、
「なるほど。
中々に面白いオーダーだ。
ゴッジョブと言っても過言ではない」
「七面倒だから、ツッコまん。
それは、了承と取って
「差し支えない。
しかし、思い切った物だ。
自分や、他の同僚の
「
それに、これは
「ふっ。
物は言い
「じゃかしい。
これで、話は終わりだ。
とっとと、
「構わんが。
その場合、今の、今までの記憶は消失する。
「んなもん、向こうで
「ならば、この場で始末すれば
「
お前を完封するには売上、正攻法でなきゃ
ただチートに幅利かせてリンチするってんじゃ興醒めだ。
第一、そうなった場合、この場で戦うのはエイトや
不戦勝は、完勝とは言わねんだよ。
間接的に二人を生み出しただけで、文字通り、
それじゃ、リベンジする意味が
「言い得て妙だ。
「てか、それを言ったら、お前もだろ?
「知れた
「そんな
勝利には、宴が付き物。
最低限、エピローグまでは導かねば、嘘だろう。
それが、敗者から勝者への、せめてもの
「の割には、バッド・エンドだったけどな。
「それは、君の失態だろう。
私は、あそこからの仲直り、立ち直りを期待していたというのに。
正直、拍子抜けだったよ。
君なら
「重要な
先程から、
どうやら、まだ良心の
そこら辺は
だからといって、示談に持ち込もうなどとは一切、思っていないが。
あそこまで大立ち回りさせられた以上、それは有り得ないだろう。
「さて。
そろそろ、君
瞬間、3人の横に、中が白紙の巨大な本が2冊。
正確には、真ん中から破られた、元は1冊だったと
しかも、足元にはインクの沼が広がっており、身動きが取れず、不可避。
まさか、と思うより先に、
「目を
押し潰されるぞ!!」
「でぇすぅよぉねぇぇぇぇぇ!!」
指示に従い、瞳を閉じる
「では、新たなるプレイヤー諸君。
ゴッド・ラック」
パンッと手を合わせ、叩く
それに呼応するかの
元の形に戻り、切れ目も直った後、やがて
「さて。
楽しもうではないか。
君
一人となったオフィスで、3人に乾杯し。
※
見るからに高級で
だだっ広い専有面積と、
カーテン越しに程良く差し込む、朝の光。
見慣れない部屋に置いてある、見慣れた家具の数々。
そして特筆すべきは、取り分け目立つスクリーン。
『さぁ……お前の詰みを、数えろ!!』
に投射された、半分こ怪人。
聞かれたので一応、考えたが。
強いて言うなら、『詰み』に該当するのは、『今』ではなかろうか。
「あ。
おはよ」
「ふぇっ!?」
油断していたら、ホット・レモンを
見た目に反してダウナーな彼は、同居中の彼氏みたいな、勝手知ったる顔で
確か、初対面の
「我が名は、
突然だが、お前の左手を
「うぇっ!?」
と思いきや、逆サイドからアンドロイドみたいな女性(同じく面識が
「……いや、
ちゃんと説明せぇや、お前
オフィスでの一件までの記憶を取り戻し、二人に盛大にツッコむ
一方、二人は呑気にポテチを食べ進める。
「トケータイの仕様を変更。
人間にも対応させた。
これにより、諸々の引き継ぎが完了した」
「相変わらずのネーミング!!
てか、出だしから、ラスボスが定めた条件ガン無視してるんですけどぉ!?」
「
その上で、提示した。
つまり、単なる形式上の物、気休めだったのだ。
でなければ、最初から
そんな
「分がっけどさぁ!!
あんな大見得切った手前、
「……?
ならば、そんなプライドをマイナスすれば済む話だろう?
格好付けていたのが、今になって恥ずかしくなって来たのか?」
「ブレーキ踏め、
無理矢理、話を終わらせ。
「作戦会議だ。
これから、
「
「そっから!?」
「らしいな。
現に、『トクセン』のグループ
日付は、地続きの
言われ、スマホで確認する
確かに、『トクセン』発足から一年は経過している。
しかし、
つまり、運命がリセットされたのだ。
が、
「……そうだね。
「次に、従業員一同の好感度、信頼度を上げる必要が
「
「
最終日までのメモリが、な」
「ごめんなさい」
敵の裏工作も
一方、
「ナゾトキーの欠点は、データをプラマイ
よって、
挙げ句の果てに、慰労会がアレ。
つまり、ホンノウンなどに纏わる荒唐無稽な話を細部まで理解、許容
多少なりとも事情を理解した上で用意されたロボットだ。
間接的にせよ、
「ごめんなさい」
再び、土下座する
「……正直、
が……その実、
生来の人格はさておき、
諸悪の根源は、
その上、
奴を倒した暁に勝ち取れる、
自分でも、この世界の住人でもなく。
そう、確約してくれた」
「いや、まぁ……そうだけどさ。
あれは、単なる自己満足であって。
それに、
その実、
「
自己満足、自己犠牲の塊。
だからこそ、相手の人間性が垣間見える。
「買い被りだよ。
あ。ごめん、エイト。少し黙ってて」
「うぐっ」
否定せんとした矢先に本人に阻まれ、顔を歪める
まだジリツして時間は浅いが、
「このまま話してても、埒が明かない。
その件は、手打ちにしない?」
「そうはいかない。
「『もっと協力したい』って
「では、
可能な限り、応えてみせる」
「……」
エイトに続き、またしても、このパターンか……。
などとは思っても、口には出さない。
それでは、
かといって、
自分やエイトを救ってくれたり、真実を教えてくれたり、トケータイやナゾトキーを用意してくれたり、これからの方針を考えてくれたり。
たった今、本人に言った通り、
その上で、追加オーダーを求められても、おいそれとは
かといって、なぁなぁにするのも失礼に値する。
思案した
「じゃあ、あれだ。
その使用許可を、自分にも与えるという権利。
これなら、そんなに難しくもないし、
その場で思い付いた折衷案、落とし所として、悪くないのではなかろうか。
「……しからば。
改めて、
……『マスター』 」
彼女の好意も受け取れたので、
「うん。
こちらこそ、
ケー」
「承知」
立ち上がり、手を重ねる二人。
やがて、
「ちょっと。
いつまで待ちくたびれさせるんですか?
仲間外れにしないでくださいよ」
と思ったら。
気付けば、そこに
不思議に思い、目を向けた先に
「いっ……」
「
思わぬ参加者に、驚愕する
一方、
「前述の通り。
エンジンには、人間のバディが設けられるのが習わしだ。
この世界に遣わされた
それは、
「っても、少し前まで消されちゃってましたけどね。
正確には、記憶を消され、周りからも認識されない、幽霊みたいな状態でしたけどね。
ケーちゃんとならさておき、
あ、でも、あれはあれで乙でしたよ、スニーキングみたいで。
感知されないのを
「透明化の使い道ぃ!!」
「文句をプラスする。
「だってケーちゃん、リアクション薄い上に、蜂の巣にして来そうなんだもん」
「別に、その辺りは一向に構わない。
「お前
てか、
事情通だったのなら、
ケーみたいに、静観する手も
「そうは言っても、司令。
あの状況で不自然に味方するのは、悪手通り越して禁じ手ですよ。
今度こそ、本当に消されちゃうかもしれませんし。
そもそも、あんなタイミングで切り出しても、誰も信じてくれないし、鵜呑みにされて追放ってなっても困るじゃないですか。
私は、そこら辺を予見した上で、ああするしか
嘘じゃないです。
信じてください」
「
「一回、やってみたかったんですよねぇ。
ああいう、『泣かされた友達をフォローしつつ、傷付けた友達を非難する人格者と見せかけて、そんな自分に酔いしれて承認欲求を満たしつつ、同時に人間関係を悪化させカオスを楽しんでるだけの、絵に描いた
あと、私に裏切られた時の
あの時の
なんていうか……その…下賎なんですが…フフ……。
ご馳走様です……」
「
一発、殴らせろ」
「
一発と言わず、どーぞ」
「お前、
「
今日日、ラノベのハーレム主人公でも中々、言いませんよ?
そんな、葉の浮く
「無敵か、おんどりゃぁ!!」
責める
「前座はさておき」
いつもの、お
「今回の一件で
これからは、私も喜んで協力しますよ」
「……普段から、こういう感じ一辺倒だったら、楽なんだけどなぁ」
「一本調子なんて、楽しくないので。
程々に、気楽にやりましょう」
ちょくちょく危なっかしい、疑わしい所は
これまでの付き合いから、そう
「だな。
まぁ、
それと、さ。
そのぉ、
決まり悪そうに後頭部を掻き明後日の方を向く
この場で、
そんな彼女に、
「……そういうジメジメしたのは全員、揃ってから。
じゃないと、非効率だし、フェアじゃない。
第一、
同じ職場で苦楽を共にしている以上、連帯責任。
それに、
内通者みたいな便利ポジだったにも
挙げ句の果てに公私混同、スタンド・プレーが過ぎて、一時的に
あそこまで追いやられるのは計算外だったとはいえ、肝心な時に動けなかった。
付け加えるなら、今は自己陶酔紛いの自己嫌悪に浸ってる場合でもない。
違う?」
「……
憎まれ口や弁明を混ぜながらも、
最後は疑問形で締めながらも、反論を言わせないまでに論破、証明を完了させている。
その、即興とは思えない程の機転、手際の良さ。
母の見立ては、間違ってなかった。
性格、趣味の悪さはさておき。
少なくとも、
自分の頭を小突き、
落ち込んでいられる
「……ごめん。
あと、あんがと。
改めて、
「他に
人生ってゲーム、アンストしようと思ってたけど、気が変わった。
暇潰しがてら、お世話してあげる。
にしても、ホント。
手の掛かる愚姉ですこと」
「口の減らない、小悪魔で小猫被りでカメレオンな、生意気ヤンデレ妹め」
喧嘩しつつも握手を交わし、再会を喜び合う2人。
これで、4人。
正体が
こうして、『トクセン』のスタッフの
残るは、6人。
「現状の役者は
そろそろ、他のスタッフをプラスすべく、動く頃合いだ」
「別行動しましょう。
スカウト班と、後方支援。
ケーちゃんは、サポーターに徹して。
初対面の時点だと、間違い無くデレさせられないから」
「……ホントにズケズケ言うね、
「今まで
これからは、ド派手に暴れ暴れ暴れ捲れるので
「だから
「今、そういう話してる場合じゃない。
イチャイチャしたいなら、家でやって」
三人の会議(?)に入らず、
そして、『全員、一丸となって』と
その
「
「お、落ち着いてください、司令!!
お気を確かに!!
ここは手堅く、オカミさんや
驚きの
こういう場合は、素に戻るのが通例なのではなかろうか。
彼女のメンタル、スイッチは一体、どうなっているのだろうかと、
が、今は触れないでおいた。
そんな雰囲気じゃないし、
「ううん。
二人が、
いや……二人じゃなきゃ、
思い返してみれば、これまでの『トクセン』には二人を、ぞんざいにしていた節が
片や、無軌道で暑苦しく
片や、コイバナばかりしたがるスイーツ脳。
二人を露骨に避けていたのには、理由が
しかし、だから
前の世界で自分がスカウトした大切な同僚、仲間なのだ。
暴走している
いつまでも塩対応し続けるなんて、店長にあるまじき態度、職務怠慢ではないか。
「だったら、俺も。
ただでさえ、二人には特に迷惑を掛けたし」
「はい、はい。
二人にもご迷惑を掛けてましたし、
「……どっちかってーと、向こうからも掛けられてる気がする……」
「なら余計、好都合じゃないですか。
あと、あれは身から出た錆です。
やり過ぎなのは、互いにです。
これを機に、しっかり仲直り済ませて来てくださいね。
私は、オカミさんとワカミさんを陥れ……落として来るので」
「……ケー。
こいつ、厳重注意で。
「心得た」
「
そんなミスしませんよぉ。
どこぞの替え玉こども店長と違ってぇ」
「お前あん時、
「
自分で言うのは気が引けますが親身、本心ではありましたよ。
でも、それはそれとして……立ち返ってみると、くふ……。
ホント……とんだ、お笑い
「お前、嫌い!!
絶交!!」
「嫌よ嫌よも好きの内って、ご存知ですか?
それに、自慢じゃないけど自慢ですが。
私を手放したら結構、苦労すると思いますよぉ?」
「大っ嫌いっ!!」
「あははっ!!
それ、それ!!
そういうのが見たかったの!!
そういう、泣きっ面に女王蜂って顔!!」
「
やはりというか、案の
毎度の
割とでも
こうして、方針は定まり。
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