15:ソフビとフィギュアと求める友灯(あたし)
至る所に置いてある、現代離れした数々のテクノロジー。
そのどれもに、
立体映像として画面を投射しているデバイス。
どこか別の空間へと続いているらしきワープ・ホール。
そして……トケータイを装着した、ロボット。
ここに来て
「……」
逡巡した
瞬間、ロボットのトケータイが呼応。
そこから魔法陣の様な光が出現、上に移動し、ややスリムになった無機質な体を包み込み。
やがて映像が消えた頃。
ロボットに替わって
破損する前の、
「……ん……」
まるで寝起きみたいな声を出し、目を開ける
そのまま定まらない、ぼんやりした様子で、
「……ユー……さん……?」
「……っ!!
エイト……!!
エイトォ!!」
堪え切れずに、
続いて一旦、体を離し、組み敷いた状態で勢い良く確認する。
「平気!?
どこも痛くない、おかしくない!?
今までの
「う、うん……。
と、思う……?」
相変わらず、疑問形な
いつもなら少しモヤモヤするのに、今日だけは愛おしく思える。
会えた。
やっと、また会えた。
もう、二度と会えないと思ってた。
でも、足りない。
こんなんじゃ全然、伝えられてない、伝わって来ない。
中身が機械だなんて思えない程に、彼の体は軽く、柔らかく、暖かかった。
そんな彼女の様子から、ただ事ならぬ雰囲気を察知した
心当たりを探るよりも早く、彼の備えられた思考回路が、答えを授けた。
人間ではなかった
自分が怒るのは決まって、
部外者の自分が介入した
そして、何より。
「……そっか。
……死んじゃったんだ、俺……」
何となしに天井を見上げながら、
完全に他人事の
「……
「……ユーさん?」
「……
背中に当てていた手を戻し、
その瞳は、いつの間にか涙が溢れていた。
「死んだんだぞ!?
……
おめーは、死んじまったんだぞ!?
跡形も無く、燃え尽きちまったんだ!
なのに
殺された時
責めてくれよぉ!!
……頼むからやぁ!!」
「……そんな
ユーさんを、なるべく悲しませたくないし、傷付けたくない。
……ユーさんを守るのが、俺の使命。
生まれた意味、存在理由、だから」
ああ。
自分と
そうだ。いつだって、そうだった。
自分に対するネガティブ、否定的な意見を、
どれだけ不満、負担でも、ストレートには明かさない。
間違いを正すし、ロジハラ気味に切り込んで来るけど、最終的には協力してくれる。
自分が困ってる時は、決まって空かさず駆け付けてくれる。
どんなに自分がクズい思考をしていても、絶対に味方であってくれる。
家事に特撮、言葉に人間関係など、自分のピンチな部分を、いつだって補ってくれる。
ここに来て
迷い
「……ユーさん。
泣かないで?」
無関心を装って慈しみながら、
「……誰の
「……俺?」
「ドアホ……!!」
こんな時にすら憎まれ口ばかり叩く自分に、嫌気が差す。
そんな自分さえ甘やかしてくれる
「……大丈夫。
大丈夫だよ、ユーさん。
俺なら、平気。
機械だし替え、潰しが利く。
チップさえ残ってれば、記憶も見た目も、元通りに復元
万が一に備えて、バック・アップだって、用意して
ユーさんの
何度、壊されたって構わない」
この期に及んで、目の前の相棒は一体、何を言っているのだろう。
これじゃあ、何の解決にも至っていない。
いや……ここまで来たら最早、罪悪感なんて生易しい、生温い言葉じゃ片付けられない。
これは、もっと激しく煮え滾る感情。
紛れも
「……
「……ユー、さん……?」
「いつまでも甘ったるい、かったるい
激情のままに、
「
あん時、お前に外に追い出された
頭も、心も、内臓も、体も、思い出も!
何もかもが丸ごと、グシャグシャにペシャンコにバラバラに、木っ端微塵に潰されたんだぞ!?」
そう。潰された。
視界が、世界がグワングワンして、足に力が入らなくなって。
そのまま情けなく自分だけ生き延びて、
悔しくて、苦しくて、悲しくて、恥ずかしくて、寂しくて、
だのに、被害者の
「替えが利かなくなったら、どうすんだよ!?
記憶や体、チップやバック・アップ!
お前を構成する要素が、億が一にも、
それに
どう、責任取ってくれるってんだ!
「……どうしたの?
ユーさん。
ちょっと
責任って、
ほら、まただ。
また、この繰り返し。
ここまで言っても、荒げても、知らん
聞いてる
結局の所、根本的な感知、完治には至ってない。
例えるなら、今の自分と
いや……彼の優しさ、純粋さに当てられ、きっと自分も、多かれ少なかれ、セーブしている部分が
でも、もうそれだけでは色々と限界なのだ。
満たされない、物足りない、どうしようも
もっと、
ハモリではなくユニゾンで、心と言葉を奏で、重ね合わせたい。
ポジティブだけじゃなくマイナス面も、遠慮
こんな、コンシューマー版みたいなのは、もう懲り懲りだ。
エイトとーーシンクロしたい。
やにわに、トケータイが発光。
網膜が焼かれそうなまでの輝きを宿し、開発室全体にまで広がり渡り。
程なくして、不意に消えた。
「な、
現状が飲み込めず、周囲を見回す
「あ、あぁっ……!
あぁぁぁぁぁあぁぁぁぁぁっ!!」
一方、突如として発狂する
頭と胸を抑え煩悶し、これまでに
そんな様を見て、
無論、不謹慎なのは承知だが、喜びの方が余り、競り勝ってしまったのだ。
「
リンクが、切れた……!?
そんな……そんな、
リンク。
それが、消滅した。
一体、
エンジンと同じ世界、技術で開発されたトケータイが、自分の心に応えてくれた? まさか
いや……真相なんて、どうだって
所詮、自分の足りない頭じゃ、正解かどうかさえ
詮索した所で、埒が明かない。
であれば自分は、目の前の
今はただ、このご都合主義染みた僥倖に
「ユーさん……!
俺に……俺に、指示を……!
ユーさんを、助ける
今までだって、そうしてたでしょ……!
いつも心で念じたみたいに、俺に命令してよ……!
そしたら、俺……応えるから……!
ユーさんのリクエストに沿って、ユーさん、救ってみせるから……!
ユーさんのヒーローを、演じ切れるからさぁ……!」
丁度、この前の慰労会の
その時とは逆に、
「エイト……」
今まで自分は、どれだけの迷惑をエイトにかけて来たのだろう。
どれだけの苦労を、負担を、心配を掛け。
自分の
たった数ヶ月という短期間ながらも、きっと自分の
いつだって自分は、救われ、与えられる側。
エイト基準の物を含めなければ、彼の力になった
大人気、頼り気、可愛気、金気、運気、気量。
ありとあらゆる『気』を持ち合わせていない自分に、エイトが助力を申し出た
彼の力になれぬまま、
が。
ここに来て
リンクの後遺症ではあるが、初めて自分に仰いでくれた。
こんなに
唯一、惜しむらくは、今の自分は違う
自分と彼を結んでいた陰の繋がりが途絶えた
「……分かった。
指示を出すよ、エイト」
ポンッと彼の肩に左手を置き、即座に営業スマイルを武装。
そのまま彼の注意を引き付け油断を誘いつつ、右手で握り拳を作り。
「ちょっとドタマぶち抜かせろ」
「え?
……え?」
いきなり殴られ、倒され、頬に手を
外見は映像、中身は機械で実質、無傷ではあったが、それでも衝撃的だった。
おかしい。
ダメージは
胸の辺りがチクチク、ジワジワと、
これは、一体……?
「……ちったぁ理解
それが、人の『心』。
お前の消えた時に
「心……?
痛み……?」
復唱するも、
「……いきなり殴って、悪かった。
でも……こうでもしないと、伝えられなかった。
最速で本音を伝えるには、行動あるのみなんだよ。
育ちは悪くない
我ながら、恥ずかしいわ」
「そんな
「
実際の
特撮もそうだし、どうして
それなのに、偉そうに注意したり、虚勢張ったり、付き合いを怠ったり、暴走して倒れたり、あまつさえ崖っぷちで無茶振り強要したり。
人間としても、大人としても、社会人としても、同僚としても、女としても、店長としても、仲間としても。
初対面の時点でスッと溶け込める、完璧な
でも……そんな、完璧と程遠い
特撮とか、
……心とか」
「確かに、エイトは機械だ。
心なんて不可思議な物を、
心は、そんな簡単でも単純でもない。
でもさ……人間だって、同じなんだよ。 命とセットで、産まれた時から多少は備わっているものの、完璧でもなくて。
誰かと触れ合って、確かめ合って、与え合って、支え合って。
そんな
初期ステが、0か1か。それだけの違い。
スタート地点とステージとゴールは、人間も機械も、さして変わらないんだよ。
冒険して、仲間と出会って、立ち代わって、立ち向かって、立ち会って、立ち上がって。
そうやって徐々にラベリング、レベリングして行く物なんだよ」
「『この世で
エイトも自由で
遅かれ早かれ、コレジャナイ感を味わってしまう。
ううん……そうじゃなくても。
教わって、励まされて、救われて来た。
今度は、
正直、
方向音痴同士、心と自由を探す旅に、一緒に出掛けようよ。
駄弁って、迷って、道草食って。
そうやってさ。新しく二人で、やってこう。
生きてこうよ。
生きてってくれよ。
この世界でさ」
これが、今の
これまで
正直、他の案も
復活し、目を覚まし、心が何たるかを掴み始めた
今の自分の心境上、アンダンテとは言い
「……じゃあ、俺に指示を出してよ」
などと思っていたのだが。
どうやら、どうにも、当てが外れたらしい。
中々の、強情っ張り。
よもや、ここまで明かしても通じないとは。
こうまで頑として、方針を変えないとは。
今度こそ、万策尽きた。
しからば、自分に残された術は、ただ一つ。
モデラートからアレグロに、ペースを切り替えるだけだ。
これ以上、これ以外の道なんて、今の自分は。
「知るか。
バーカ」
再び
ガードも受け身も取れずに、
「はっ……ははっ……。
はははははははっ!!」
いや、違う。
言うなれば、報復絶倒。
これまで
これまで幾度と
そんな
ややあって立ち上がり近付いて来た彼は、玩具を
仏の顔も三度までとはいうが、そこまでも持たなかったらしい。
今まで
「な、
「笑わずにいられっかよ。
ようやっと、解き放たれたんだ。
まさか自分が、ここまで
困ってる相棒
ちょくちょく、それっぽい言動は取ってたけどな。
それに、ここまでお前が分からず屋だとも思わなかった。
こんなに言って聞かせても、まだ問題の本質を理解
「訳が分からないよ!
それより早く、俺に指示を出してよ!
早く、もっと俺を求めてよ!
じゃないと俺は、俺でいられないんだよっ!」
「やなこった。
こちとら、もう飽き飽きしてんだ。
お前にお守りされてばっかの、自分にな。
ぼちぼち、自発的に動け」
もう、
もう、願い下げだ。
お前の求める
世界が命じた
店長としての
同居人という
トコシエ的な
不出来な妹の
大人振ってる
平和主義者な
全部、全部、全部、全部、全部、全部、全部、全部、全部。
この場で根こそぎ、
「この際だ。
今の
そしてお前は、
ロボットではあっても、ネコ型ロボット(友達タイプ)ではねぇ。
正真正銘、互いに、晴れて自由の身だ。
中身が機械だとか、知ったこっちゃねんだわ。
人並みの心ぉ宿してんなら、お前だって
他人の意見なんざ、恥と外聞とセットでかなぐり捨てりゃ
少なくとも
今まで通り、何も変わらねぇ。
そりゃ、最初に知った時は、他のも諸々合わせて、驚いたけどさ」
以前、
直立させるのが困難なアクション・フィギュアより、立たせるのが簡単なソフビの方が好きだと。
きっと、自分達の関係も、ソフビみたいな感じだったのだろう。
柔軟で、真っ直ぐで、そんなに揺らいだり倒れたりもしない。
裏を返せば、代わり映えもしない、表向きだけの、
いや……ホンノウンとやらにとっては事実、自分達は単なる
別に、それが悪いと言う
現に自分も、彼を目の前で失うまでは、安住していたし、そのまま永住するものかと思っていた。
けど、彼を亡くし、残酷な真実を目の当たりにした以上、今まで通りにはいかない。
とどの詰まり、自分達の敗因は、双方に『ジリツ性』が無かった
自分達の、不完全で不健全で不鮮明で
だからこそ、彼が死ぬまで絶えず見落とし続けていた。
母に仄めかされ、
……いや。違う。
ずっと、見て見ぬ振りの一点張りを通していた。
その方が、好都合だったから。
そうしなきゃ、生活
どんなに間違った選択をしても、見限られず。
あそこまでされなきゃ、大切さを見抜けず。
あまつさえ、自分の
しまいには、また何度も死ぬ事を許容されてしまっている。
こんな偽物の
アクション・フィギュアの
その
そして、バラバラになったパーツを付け替え、組み換え、並べ替え、フィード・バックし。
今の自分達に有った関係性を、再構築する。
丁度、プラモデルの
「思い出してもみろ。
それだけが目的
だってのに、
いつしか、すっかり目的を履き違えちまったんだ。
本末転倒も
だからよぉ、エイト」
床に寝そべり、雑念を捨て、
「ロボットとか、オメガとか。
リンクとか、別世界とか。
設定とか、ホンノウンとか。
そういうの諸々、リセットしてさ。
もっと、
そういうんじゃ、なくってさ。
尖ってても、曖昧でも、ドロドロしててもいいからさ。
エイトの心を、気持ちを、好きを、感想を、本音を。
いきなり、こんなんなって、パニクってるだろうし。
正直、受け入れるか、受け止められるか、自信はからっきしだけどさ。
それでも、
エイトの言葉を、エイトの口から、届けて
設定とかタイプとかじゃなく。
ずっと隣で人となりに触れて好きになれた、
だって
いつか、
「ここらが、潮時だ。
この物語の主人公に、そろそろ
互いに、程々に助け合い、支え合おうや。
不満も、不安も、不幸も、不測も、不備も、不便も、不憫も、不穏も、不吉も、不良も、不純も、不可解も。
余さず、隠さず、
そうやってさ。生きてこうぜ。
生きてってくれよ。一緒に。
な?」
「……
俺みたいな、厄介者」
「厄介具合なら、
それに、決めるのは
お前の『心』で決めろ、エイト」
「俺の……『心』?」
「そうだ。
お前は、どうしたい?
使命とか指示とか、そんなん忘れちまえ。
まだ、一緒に
こんな、デタラメな
「俺……
ずっと、
でも……
俺……ずっと
「お前だって、何も知らなかった、知らされていなかった被害者、犠牲者だ。
別に、騙くらかしてたってんじゃない」
「仕事も、職場も、同僚も、
「
冷静に立ち返ったら、自ずと読めたわ。
気持ちは
お前をオーダーした本人じゃない、お前の虫食いプロセスに慣れてない側からすれば、単なるクレイジーで最低な裏切り行為でしかないわ。
あそこは、お前の職場でもあるし、お前の作ったグッズだって
台無しにしようだなんて、そりゃ
それについては、猛省しろ。
似た
「
「お前は徹頭徹尾、
お前の不始末、失敗は、とどの詰まり、全て
自分の趣味嗜好、ないものねだりを反映、投影、転移、増幅して生み出し呼び出した都合上。
お前に向き合う責任が、どうしたって、
てか、そういう小難しい云々を無しにしても今更、
今日まで
お前が
そんで、『トクセン』はノルマ達成
分かり切ってるのに、再確認さすなや」
「……
ユーさんの心を読めなくなった、指針を失った今の、ただのロボットの俺に。
普通に、生きて行けるのかな?」
「
「それは……
「だろ?
だったら、やるしか
「てかユーさん、その口調……。
女の人が荒っぽいのは、どうかと思う……」
「気にすんな。
お前にだけは気ぃ許してる証拠だ。
どうせ、これから
「そだね」
「
リンクなんぞ
「それもそっか」
「うぉーい、否定しろーい」
「めんどい」
「
ちゃんと言えたじゃねぇかよ。
常に、そういう感じでいてくれりゃ
その方が
「てか、俺よりユーさんのビフォアフの方が顕著じゃない?
俺、そんな変わってなくない?」
「
つまり、お前の変化は
「意味分からないジャイアン理論、割と好き」
「前フリは
恥ずいし、腰も含めて色々と痛いだろが」
「ままー。
おてて、にぎにぎしてー」
「てめ今、こっちが未婚F1層なの煽りやがったか?
おぉ?
「
「歯を、食い縛れ。
俺は、これからお前を殴る」
「ブゥレイブだぜー」
一度は死別したとは思えない程に通常運転な、何でもない、お
自立を宣言し、自律を促した手前、いつまでも握っているのは、何やら違う気がしたのだ。
「お前も知っての通り。
つまり、物だ。
だからよぉ、エイト。
居直って、話し
騒いで、叫んで、暴れて、足掻いて、怪文書
奴のプラン
これは、
「……悪くないね。
その提案も、今の主張も」
ここに来て、
「ユーさん。
ごめん。
ありがと。
……これからも、
「おう。
こっちこそ色々、ごめん。
あと、ありがとう。
これからも、
互いの拳を突き合わせ、微笑み合い、再び誓い合う二人。
何はとまあれ、これで折り合いはついた。
「話は終わったか?」
突如、割って入る
やや苛々している所から察するに、痺れを切らしてしまったらしい。
「纏まったのなら、次の作戦だ。
ラスボスに、リベンジ・マッチを申し込みに行く」
「例の、ホンノウンとかいう
「そうだ。
正確には、ホンノウンに取り憑かれた人間。
ホンノウンに意思をプラスした、
「当たり前。
ユーさんにかかれば、お手の物」
「リンク切れたんなら贔屓目の過剰アゲ止めぇや、お前。
「そんな難題いきなり振られたら、さしものユーさんでも解ける訳が
ヒント」
「リンク切れようが口調とキャラ変わろうが、どーあっても
割と大事な局面だったのに、マジに特に変わらんのな!!」
「考えてもみろ。
特撮に明るくない人間が、特撮の専門店の店長に大抜擢されたのが、そもそも不自然。
露骨に
それを踏まえた上で、問おう。
「……
「……それは未来、これからの
正確には、未来の
といっても、都合が
この世界に招かれなかっただけで、元の世界に
また、最後に現れたのは、ホンノウンが差し向けた偽者らしいが。
「サラッと物凄い新情報、捩じ込んで来たっ!?」
「普通、考えれば分かる
丁度、1年差という時点で、少しは勘繰れ」
「それ、悪い意味っ!!」
すっかり呆れ返る
「期待した
では、もっと分かり
「お願いします。
あと、エイトは猛省が甘ーい。
っまーーーーーーーーーーーーじで、ええ加減にしろーーーーい」
本当に真面目に聞く気が
「確かに、
では、
ノルマをクリアした
この一年で、
そもそも、自分のブランドのピンチにも
「「ん」」
「指を差すな、最後の部分だけで決め付けなるな不孝者共。
お前
彼女の凄惨な背景を知っておいて、
そもそも、こうして再会が叶ったのも
彼女の協力
この二人と話しているのは、どうにも無駄が多
「ラスト・ヒント。
今の虚栄……
「「……あ」」
ここに来て、
真犯人、諸悪の根源たる、その正体を。
「よぉっし、エイト。
ちょっくら社長、
「りょー」
「コンビニ感覚でラスボス戦に行くな」
マジでカチコミ仕掛けていた二人を、即座に
「
「まだ、準備が整っていない。
奴に再戦を持ち込み、了承させられるだけの知識を、お前達はまだ備えていない。
「そんな悠長な
大体、どんな理由であれ、自分に意図的に迷惑掛けて来た犯罪者の気持ちなんて、分かりたくもないわ!」
「どこぞの眠りの迷探偵みたいな
どうせ次も外したら、特撮という概念や仲間、
「万事休す!
痛し痒し!」
「痛いのは、今のお前だ。
そして、
トケータイで椅子を操作し、強制的に二人を着席させ、ご丁寧にベルトや錠まで使う
そのまま、有無を言わせずに回転させ、二人の体をモニターの方へ向ける。
この時点で、
「……ねぇ、
今から始まるのって、もしかしなくても……」
「お前達の言う所の、トッコウだ。
「デスヨネー」
案の定な展開に、愕然とする
あんな、「初期以外許さないバケモンスター」を生み出した特撮なんて、観たくもない。
いや、そもそも自分の、
「わーい、儲けー」
一方そんな
……聞くのが怖いというか、聞くまでもないというか。
あれ?
もしかして、リンク解除したのって、デメリットしか
「
久々の、ともすれば最後のトッコウがこれとか、無理ぃぃぃぃぃ!!」
「……ユーさん。
そんなに、俺のトッコウが、受けたかったの……?
……
「バホォォォォォ!!」
「次に騒いだら猿轡を嵌めるぞ、
少しは、
「年齢的にも絵的にもキツいわ!
てか、その参考対象が絶賛、勘違い街道を
「
それを踏まえた上で、マナーを守って鑑賞しろ」
「はい、いつも通り、こっちの話聞かない、開き直ったっ!
そしてもう、この時点でオワコン確定なんですけどぉ!?」
それはそうとして、黙る
こうして、地獄の猛トッコウが始まった。
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