第17話 私の気持ち

 それからというものの何もすることがない。

携帯を手に持ち画面を開くと由里ちゃんから着信が入っていた。つい5分くらい前にきている。今から病院行ってももいい?そう書かれている。もちろんわたしは大歓迎だ。

そしてわたしは、自分の病室番号と楽しみにしてるという内容を打ち送信する。すぐに既読はつき今から向かう!!ときた。

少しすると悠坂君が戻ってきた。私が友達くるけどいい?と聞くと、あ、うん、大丈夫だよと答えた。

それから10分くらいだっただろうか。なにか足音と一緒に喋り声も聞こえる。あれ、由里ちゃんの声も聞こえる。って、え?まさか

ガラガラー病室の扉が開く。

「やっほー由菜ちゃん!」

それに続いて倉岡さんどーも!と続く。

えっ、待って、何人いるの?えぇっと1人ー2人ー3人ー…8人!?

「あっ、こんにちはー!てかめっちゃ汗かいてるけど大丈夫ー?」

平静を装って話してみた。すると由里ちゃんはあぁーみんなで公園でバスケしてきたんだよねーあ、明日もバスケするのー!!それでねそれでねーー?

どんどん話を進める。こんなのただの友達と遊びました自慢にしか聞こえない。さっきのお母さんの手紙の件もあって余計にイライラしてくる。

「ご、ごめん、今日は帰って」

「えぇー?なんでよーもうちょっと居させてー?」

ブチッ

私の心の中で真っ直ぐな糸が切れた。

「帰って!!」







病室中は一気に静まり返った。まるで何も無い場所のように。

「ごめんねー邪魔しちゃってーまたねー」

口々にみんな似たような言葉を発する。きっと また今度 なんてことはないだろう。

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