第12話ケーキ渡す作戦!

ケーキをとり再び公園へと戻る。由里ちゃんはベンチでぐたーとしている。きっと由里ちゃん喜ぶだろうなぁ…

「ゆっ、由里ちゃん!!じつはーケーキ作ったんだけどーもらってくれない?」

というとえぇぇぇーー由菜ちゃんお菓子作り得意なの!!?うわぁぁ…すごぉい…ありがとぉぉぉ!!!!

という。

こんな反応されたの初めてだ。嬉しい。食べてね、といって由里ちゃんの手にケーキを渡す。

「由菜ちゃんってさ、変わったよね」

うん、由里ちゃんのおかげだよ。

…でもそんな気恥しい言葉は使えない。

「そ、そうかな?いい方にいってたらいいんだけどなぁ…」

「いや、絶対いい方にいってるって!!ガチで!!」

えぇー?そー?そーだよーと二人笑い合いながら歩く。声が大きいのか周りの人から注目される。でも別にそれが嫌な訳では無い。むしろなんというか…嬉しいし。

そうこうしているうちに由里ちゃんの家に着いた。今日はお母さんがいるらしい。

「こんにちはーお邪魔しまーす」

やっぱり何度見ても広い。いいなぁ。

あれ?ん?なんかいい匂いがする。由里ちゃんがリビングの方へ入って手招きをしたので続いて私も入る。

「ケーキ作ったの、いっぱい食べてね。」

…2人とも沈黙状態に陥ってしまう。

ケーキをこの日に作って持ってきてしまったという罪悪感…うわぁ、気まずい。ど、どうしよう。

「わ、わぁおいしそう!ありがとうございます!いただきま…」

「あら、由里のそれなに?」

「あ、これ?えーっとね、由菜ちゃんがケーキ作って持ってきてくれたんだよね」

「まぁそうなの!?ならそっちを食べましょ!私の作ったケーキは持って帰って食べれるし!」

由里ちゃんのお母さんはそう言って私が作ったケーキの箱を開けた。

「「わぁ、おいしそう!」」

由里ちゃんと由里ちゃんのお母さんの声が重なって届いた。まさに親子なんだなぁと思った。2人は顔を見合せて笑っている。

そんな2人を見ていると由里ちゃんのお母さんがじゃあ由菜ちゃんのケーキを食べましょ!といってお皿とフォークを出してくれる。そして

「「「いただきます!!」」」





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