第8話 変わっちゃったね。

バスから降りるとひんやりと冷たいものがあたる。バスから降りてからは歩いて5分ないくらい。あーそういえば明日はバイトないなー何しようかなと考える。あ、そういえばこの間、由里ちゃんと由里ちゃんのお母さんにお世話になったからケーキを作って持っていこうかと思う。うん、いいと思う。そんなことを考えながら歩いているとあっという間に家に着いた。家には明かりがついている。もうお母さん帰ってきてるのか…と思いながら玄関のドアを開ける。そしてリビングへのドアをあける。

「…」

言葉が出てこなかった。缶ビールが7本以上転がってる。しかも机の上には3本の缶ビールが。相当酔っているのか何か怒鳴っている。こんなお母さんを見てほら、結局は全部お父さんに任せてたんでしょ?と思う。それにお父さんは耐えきれなくなったんだ。出ていくのはいいけど私も連れて行ってほしかったな。そんなことを考えながら階段を登ろうとする。するとお母さんが呼び止めた。

「由菜ぁ!!!!!!!!!」

びくっとする。

「もう帰ってきた…のかぁ???ちゃんとぉ…働けよぉ…お前は一生許さんぞ…許さない許さない。許さない…」

え、えーと話が繋がってないぞ?許さないって私がだよ。あぁもうダル。まだお母さんは私に対しての不満を言っているようだが無視して自分の部屋に戻る。

イライラして気分が悪いので携帯をみる。…はぁ…

携帯をなげつける。

「うるっさいんだよぉ!!!!いっつもいっつも!!!!!!!!!!」

私もお返しに叫ぶ。意外と気持ちいいんだな。それと同時に涙が一緒にでてくる。もうほんとに嫌だ。なにか1つでも楽しみがあればなぁ。

楽しみ。楽しみ…あるじゃん。由里ちゃんと話すこと。

よし、明日作るチョコケーキの材料を調べよう。ちょうど文字を打ってる時に部屋のドアが開いた。それと同時になにか液体をかけられる。

は?

理解するのに少し時間がかかった。お母さんが飲みかけのビールを私にかけてきのだ。なにか言い返したいけど体が動かない。脳は動けって言ってるのに体が動かない。

「…」

少ししてから気が済んだのかお母さんは部屋から出ていった。

はは…ほんとになんなの。

イライラしながら風呂に入る。

また涙が出てくる。

「最近、私って泣いてばっかりだなぁ。」

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