第6話 いつもとは違う朝。

あれ…私、いつの間に…

私はいつの間にか寝ていた。ベッドで寝なかったせいで肩が痛い。今は8時。ゆっくりと階段を下りる。

リビングのドアを開けるとなぜか誰もいなかった。いつもならお母さんはいるのに…多分買い物に行ってるんだろう。でも、あれ?なんかいつもと違う。ものが少なくなっているような…

ドクンと心臓がなった。お父さんのものが全てない。出ていった…?いや、でもまだ分からないと思い急いでお父さんが使っていた部屋のドアを開ける。仕事の書類が全て無くなっている。私はひざから崩れ落ちてしまった。あぁ、出ていったんだなと確信したから。あと、これからのお母さんと2人だけの生活についていけるか。怖かった。

その時玄関の扉が「ギー」と音をたてて開いた。ゾクッとした。そこには私のお母さんが恐ろしい顔をしてたっていた。

私は俯いてしまう。多分、お母さんは私のしていたことが理解出来て「はぁ…」と大きなため息をついてから話があるからリビングに来てといってリビングのドアを開けた。それに続いて私もリビングに入る。足を踏み入れるその1歩さえ怖い。こんなにドキドキしたのは久しぶりだ。椅子に座るとお母さんが口を開いた。

「あのね、由菜、お父さんね…」

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る