リュックサクサク

鮭さん

第1話

 リュックサック専門会社、リュクサク社のCMが流れている。


 〜今日紹介するのは、新商品、リュックサクサクです。


 この商品は通常のリュックサックと見た目も使用法も変わりませんが、サクサク食べることができます。


 サクサクサク


(リュックサクサクを食べる人)


 わあ、美味しい!!


 遭難時の非常食、クマ遭遇時の囮として使えます。みなさん、リュックサクサクを、よろしくお願いします。〜


 これを見た登山家の佐藤氏、早速、購入。


 チャリーン


 やったあ、これがあれば、クマと出会っても、逃げられるぞ。早速、山に登ろう。


 山Aに、登りました。


 ノボノボ、ノボノボ


 早速、熊に遭遇。


 ガオー、ガオー


 お、熊に遭遇したぞ。リュックサクサクを使って、逃げよう。


 ポーーン


 リュックサクサクを、投げた。


 ガオー、ガオー


 リュックサクサク、おいしそう。熊、リュックサクサクに向かって、一目散にかけて行く。


 サクサク、サクサク


 美味しそうに食べている。


 タタタタタッ


 その隙に、佐藤氏、逃げることに成功。


 ☆☆☆☆☆


 リュックサクサクのおかげで、熊から逃げることができた。ありがとう、リュックサクサク。


 ちゃんと、mamazonにレビューも書いた。


 一方の熊


 サクサク、サクサク


 なんだこれ、異常にうまいぞ。美味しい、美味しい。次で最後の一口だ。と、ここで考える。


 最新のクマ学を使えば、これ、大量に作れるのではないか。


 最後の一口を我慢し、クマ博士のところへ持って行った。


「ふむ、確かに、クマ学を使えば大量に作ることができそうだ。」


 クマ博士、早速研究に取り掛かる。数分後、


「できたーー。」


 クマ博士はすごい博士だったので、百兆個ほどのリュックサクサクを作った。


 リュックサクサクは熊たちの間で大流行。クマ博士が大量に作ったので、不足することがないどころか、保存場所に困るレベルだった。


 折角だから、人間達にもプレゼントしよう。しかし、直接人間達に渡すと、怖がられてしまう、そこで、クマ達は無人販売所的なものを作り、リュックサクサクを置いておいた。


 ご自由にどうぞ


 それを見つけた人間達。最初は不審がっていたが、徐々にためらいなく持って行くようになる。リュックサクサクが置いてある無人販売所はまたたくまに噂になり、たくさんの人々が訪れるようになった。


 リュクサク社、困る。莫大な資金を投じて作ったのに、謎の無人販売所のせいで全く売れない。著作権違反だ。このままでは倒産してしまう。誰が置いているのか、捕まえてやる。


 例の無人販売所に、隠しカメラを仕掛けた。


 カメラには、クマが写っていた。クマが、リュックサクサクを、置いて行っている。


 クマならしょうがないね、著作権がどうとか、言えないし。


 リュクサク社は、大人しく潰れた。社員達は、無人販売所からリュックサクサクを貰って、暮らした。


 完





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リュックサクサク 鮭さん @sakesan

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