行こう。



 今しかない。怜奈と一緒にいられる時間も、俺にはあとわずかしかないのだ。今ここで、これからもずっと怜奈とい続けることができる関係性を築いておかないと、俺はもう怜奈とは一緒にいられない。




 俺は小石でも呑み込むようにゴクリと生唾を呑んでから、声を絞り出すようにして言う。



「なあ、怜奈。一つ、聞いてほしいこ――」


「もう遅いから、帰りましょう」


「え?」



 急に怜奈は本を閉じて鞄にしまい、どこか急いだ様子で立ち上がった。隣の椅子にかけていたコートを着ることもせず腕に持ったまま部室を出て行こうとする。



「お、おい、怜奈」



 どうしたんだ? まだ下校時間でもないのに急いだりして。



 どうする? 無理やり怜奈を引き止めてでも告白をするか?



 Which would you choose?


  Yes. / No.


















 Yes:④へ。


 


 No:⑤へ。

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