5
これはどういうことだろう。
木製の扉に、輝いていた頃の私がいる。
まるで鏡に映ってるみたいに。
室内は扉に1mmも映らず、
まるで実写のシールを貼り付けたみたいに、
あの日の私がいる。
なんて美しい。
なんて愛らしいの。
毎日私はあの私を写真で見ていた。
でも所詮は写真だった。
色褪せるし、実物には敵わない。
ドア扉に映った、実物の私は
あまりにも美しい。
私が動いても、ドアの中の私は動かない。
私が手を振っても、
ドアの中の私は微笑むだけ。
そっか、私が映ってるわけではないのね。
扉の中の私は、今の私ではないから。
私の体は大きいまんま。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます