B1 巣窟盤 Part3

"B1 クリア"


文字が表示される。


「やった~!」


ヨーが喜ぶ。


「お前はほとんど何もしてないだろ」


「えっ…」


采漢紳シャッハ・ジェンに指摘され、落ち込むヨー。


「まぁ、そう落ち込むな」


シンセが宥める。


"攻撃側 アイテム【ダイス】を獲得"


「俺達もあのサイコロ使っていいってこと?」


采漢紳シャッハ・ジェン、さっきは守ってくれてありがとう」


「分かっていると思うが、お前が倒れれば俺達も終わる。

ここから先も奴らはお前を優先的に攻撃してくるだろう。

そうなれば、俺達がお前を庇うのは必然。

いちいち礼など言う必要はない」


「うん!」


「ぐっ…」


声のする方を見る。

スクラッチは倒れていたが、意識はあるようだ。


「くそっ…。

またしても奴らに…」


スクラッチは消えてしまった。


「!?」


「消えた…」


水硝クリスタルの声が入ってくる。


「あらら。

負けちまったか。

まぁ、そんなに期待してなかったけどな」


「奴は、スクラッチはどうなったんだ!」


「見ての通り、消滅したんだよ!」


「消滅!?」


「実際に見た方が分かりやすいと思ったから黙ってたんだけどよ。

この塔で行われる戦いは全て命がけの戦い。

敗退したプレイヤーは、言葉通りTHE ENDってわけさ!」


大声で笑う水硝クリスタル


「そんな…」


続く…

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