第6話006「探索者《シーカー》資格講座」



——一週間後 自宅


 いよいよ『自動最適化オートコンプリート』が魔法やスキル獲得に使えるのかどうかを本格的に調べることとなった。


 俺はどうすれば魔法とスキルを獲得できるのかを考えたとき、まず手っ取り早い方法として最初に思いついたのが、


「魔法やスキルを教えている動画とかWebサイトでワンチャン獲得できるのでは?」


 というもの。そこで俺はすぐにスマホで魔法やスキルを紹介している動画やサイトを片っ端から観てみた。しかし、


「ダメか」


 動画やサイトなどを見て獲得することは無理だった。どうやら『知識』や『スポーツ』を獲得するのと同じやり方ではダメらしい。


「魔法やスキルを獲得するのは『知識』を獲得するよりも必要な条件が高い⋯⋯ということか」


 そこで、今度は魔法やスキルを実際に教えてくれる場所がないかと調べてみた。すると、


探索者シーカーギルドの探索者シーカー資格講座?」


 内容を読んでみると、どうやら探索者シーカーになるには、この『探索者シーカー資格講座』を受けて合格すれば探索者シーカーになれるらしい。


 そして、その三日間ある資格講座で一番簡単な初級魔法『ファイヤバレット』と初級スキル『身体強化』を学び、最終日にそれを獲得できれば晴れて『F級探索者シーカー』になれるとのことだった。


 一見、簡単なように見えるが、実は一般人レベルの魔力では初級魔法も初級スキルも簡単には獲得できないらしい。


 この世界の人たちは全員生まれた時から魔法やスキルを使うためのエネルギーとなる『魔力』を持っており、魔法やスキル獲得のしやすさはこの『魔力の質や量』によるとのこと。


 ただ一般人レベルの『魔力の質や量』では探索者シーカーになれる条件の初級魔法と初級スキルの獲得はかなり難しいと言われているらしい。


 つまり、『探索者シーカー』という職業は昔と比べれば増えてきたものの、今でもまだ誰にでもなれる職業ではないらしい。よって『探索者シーカー』は現代においても社会的評価は高いようだ。


「ふむ。この資格講座で魔法とスキルの講習を受ければ『自動最適化オートコンプリート』が魔法やスキル獲得にも使えるかどうかわかるな」


 ということで、俺は来週の週末三連休に『探索者シーカーギルド・インフィニティ日本本部』で開講される『探索者シーカー資格講座』を受けるべく、早速予約を取った。



********************



——週末


「おはようございます。探索者シーカー資格講座へようこそ。私は講師の沢渡明美さわたりあけみといいます。よろしくお願いします」


 今、俺は探索者シーカーギルド・インフィニティ日本本部の第一会議室というところで探索者シーカー資格講座を受講している。


 この講座の受講資格は『16歳以上』となっている。つまり。それ以下は探索者シーカーの受験資格がないということだ。ちなみに、16歳以上であれば高校生も参加が認められている。


「皆さんにはこれから三日間講座を受けることになります。初日は探索者シーカーになるための知識と歴史の座学。二日目は最終日の試験課題となる初級魔法『ファイヤバレット』と初級スキル『身体強化』の実践講座。そして、三日目最終日は『ファイヤバレット』と『身体強化』のテストを行い、2つの魔法とスキルを獲得できれば『F級探索者シーカー』の資格を与えます」

「「「「「はいっ!!!!」」」」」


 ビクッ!


 講師の人が説明を終えると、受講者のほぼ全員が元気な返事を返した。講座には実に50名くらい参加しているのだが、そのほとんどが20代と30代くらいの人たちで、しかもほぼ全員が『ガチムチ系』または『運動神経良さげ系』という感じだ。ちなみに俺と同じ高校生とか10代っぽい人は4〜5人程度だ。


 その高校生や大学生っぽい10代の人たちもほとんどがガタイがよかった。パッと見ても身体能力が高そうな『運動神経良さげ系』なメンツである。しかし、その中の一人に一見『中学生』のような背の低い女子がいた。中学生は講座には参加できないのでおそらく高校生⋯⋯なのだろう。


 そんなことを考えていると、講師が話を続けた。


「ちなみに『F級探索者シーカー』の資格を得るのに年齢や体格は関係ない。なので、特に体を鍛えていない者や運動神経に自信がない者、他にも体力に自信がない者なども気にする必要はないぞ。必要なのは『ファイヤバレット』の初級魔法と『身体強化』の初級スキルが身につけられるかどうかだ! 気持ちをしっかりと持って目いっぱい頑張るように! 以上っ!!」

「「「「「うおおおおおおおおおおおお!!!!!」」」」」


 講師の一言で再度盛り上がる会場。


 それにしても、この『沢渡』⋯⋯という女性講師の人はだいぶ『熱い人』らしい。嫌いじゃない。

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