『指向性太陽面爆発』
世界が、暗黒に包まれた。
文明という文明が、全滅した。
超大規模の
地球上のありとあらゆる生活が中断され、原始的な炎のみが残った。
日本のみを除いて
皇帝陛下の元に『
「地球に『
通信の直後、天皇陛下の眼前の空間に、黒い穴が開口した。
高さは2メートル、横幅は1メートル程の穴。
その純黒から、ステッキとハット、正装に身を包んだ青目の白人が浮かび出てきた。
彼が言葉を発すると、胸元の花飾りから人工音声で日本語が飛び出た。
「驚かせてすまない、私の名はスティーヴン・ウィリアム・ホーキング。 イギリスの学者だ」
それは、死亡したはずのホーキング博士の若き姿だった。
「これから日本の全国民をこの『
日本の上層部は彼に手招かれるまま、穴の奥へと歩を進める。
数歩、漆黒を歩くとその先には、完全なシェルターが待っていた。
「『方舟』とは人類全てを丸ごと移住させられる、『終末兵器』の炎を逃れるための月面有酸素隔離シェルターだ。 私は生前に『
そしてホーキングは胸の花をスーツから剥がし、唇に近づけてこう言った。
「これより、暗黒の生命を浄化する『第二の終末兵器』を発動する」
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