第2話 なんだよその、持続可能性とやらって
わたしはくるってるだけあって、常識に乏しい。だからといって、真実が見えてないとは自分には思えない、だからこういう文章をさらして、「正常人」にご迷惑をおかけしてるのである。
結局、「正常人」というのは、世の中の常識を信じ込んでる無垢だが無知な善人と、それで儲けたいズルい人間じゃあないか。わたしゃ、そんなの嫌なので書くよ。
最近はロシアと近縁民族のウクライナが騒乱を起こして、大騒ぎしてるわけで、余計に神経が高ぶってるわけである。所詮、他人事なんだから、ほっときゃあいいといえばいいのだが、ほっとくと困っちゃう人間が大陸の西側に住んでるからたまったものじゃあない。
お前は味方なのか、敵なのかと言われちゃうし、おまけにロシア軍のバカみたいにでかいミサイルがシベリアにあるわけだよ。ちかくには世界の中心だと叫ぶ連中までいて、物騒な武器を巨額を投じてそろえてるわけだ。そんな金あったら、石炭掘るのにでも使えばいいのに。
でまあ、話は変わる。例によってアタマがおかしいので、話がしょっちゅう変わるのは勘弁してほしい。
持続可能性とか近頃は言うわけだ。じゃあ、それなんだって突き詰めて考えると、エネルギーも使わず、資源も使わず、つつましくすごしていきましょう、そういう話である。
そりゃあ、うつくしいよ。うつくしいかもしれないが、それにみんな耐えられるのかよ。だから、ドイツだってLNGがないから、石炭発電所でばんばん石炭燃やし始めてるわけだし、寒いわけだよ、とくに欧州なんて。じゃあ、お前はどうかと言われるなら、わたしは耐えられるよ。北海道でコタツだけで過ごした貧乏だったからね。
江戸時代の中期以降は典型的な持続可能性社会だった(可能性がある)とわたしはおもっている。なぜなら、江戸中期以降、明治維新までほとんど人口は増えていない。こんな時代が長く続いたのは、日本ではこの時代だけだった。
地名の名残りで「なんとか新田」とかあるが、あれは江戸時代中期までに開発された農地であり、山の斜面だの湿地帯だの条件のわるいところを開発して、田畑にしてしまい、もはや人口増に耐え得る供給ができなくなったからである。化学肥料だってないから、単位面積あたりの収穫は限られている。だから、幕府は需要を抑制してインフレを抑えるために何度も倹約令を出している。需要と供給というのは、コメ本位制社会でも成り立ってたわけだ。
まだ吉宗が将軍だったころはましで、しきりと新田開発していたから、人口も増えたし改革も成功した。一時的にコメがあまり、デフレ状態になったが、それでも吉宗は緊縮政策をとった。しかし、その後の需要に見合う供給は達成されなかった。江戸時代後期が見る影もないのは供給が基本的に上限に達してしまったからだ。
何しろ、肥料は肥やし、めしはほぼ雑穀・コメと味噌汁だけだ。女も男も田んぼで働き、生まれすぎた子どもは間引きされた。食いぶちがないからだ。映画の「楢山節考」、ようするに姥捨て山とかいう逸話があるが、あんなのはうそっぱちだ。これは世界中に類話があり、だれも死にたかないんだな、生きる業を正当化したいんだなっておもった。だって、老人が放置されておいそれと死ぬわけがなく、村に戻ってきちゃうから、なんにも言わない赤ん坊を間引きしてたのである。
持続可能性、というのはほぼイコール成長なき社会を目指すことだと、気づいたほうがいいのじゃなかろうか。成長なき社会が悲惨なのは、ここ三十年の日本を見て明らかだろう。
みんな、老後が心配だからとかいって、子どもをつくらず、貯蓄してそのあげくに資産を残して死んでいく。なにが、老後二千万だよ、そんなもの必要か?人生百年むかえるまえに、八十くらいまでには半分は死んじゃうんだって。だから、年金制度が成り立つのだ。新聞や財務省がなにいったってこれは事実だ。だって、有名芸能人が死ぬたびに「まだ若いのに」とか、新聞はかくじゃないか。七十代だって結構、人は死ぬんだよ。
人生限られてるんだから、年取ったらちっとは、温泉宿とかにいって散財でもしてきたらいいのに。温泉宿には、賃金をもらって働いてる方々がおり、料理人も客のためならとオモテナシできる人物がおるのである。
こんだけ安い給料で働く、いろんな料理人がいる国なんて、まあほかにないわけだよ。ついでに、太宰じゃあないが、熱海のいけす天ぷら料理でも食って、男も女も好みの異性でも呼んで、騒いで遊んで借金でもこしらえたらいいのに。よっぽどそのほうが楽しかろう。
この国のひとのことは悪くいいたかないが、だいたい倹約だの、貯蓄だの、そんなものは先の成長を見込んでのことなのである。貯蓄なんざ、将来使うからするんだろ、普通は。成長なき社会でうれしいか?わたしゃあ、さんざんな生活で、北海道の寒さにもひもじい思いにも耐え、余命宣告までされた人物だから例外だが、普通ならそんな暮らし楽しくはないと思うよ。
だいたい、持続可能性とかいってる連中が電気自動車とかいうのもあやしくてしょうがない。石炭発電所の発電効率は悪くても四十パーセントくらいだ。五十になると、もうほかのお高い燃料をつかうか、効率は悪いが安全性を無視すれば安い原発だよ。ホントのこというと、原発の効率はまだまだあげられるのだが、低確率だが危険だからやらないだけだ。潜水艦の原子炉は、小型化のために高温・高圧で蒸気を発生させるので、危険なわけだ。米ソ冷戦のころは表ざたになっただけでも、何隻もの高性能原潜が事故をおこしていた。
まあ、言わんとするところがだよ、電気自動車つかってつつましく生きようとかいうのはでたらめで、金儲けの手段だってことだよ。自動車のエンジンは熱効率改善にまだ余裕があって、もう五十パーセントに到達しようとしている。様々な内燃機関制御が発達して、一定回転ならものすごく効率がいい。
だったら、内燃機関を改良してハイブリッドにでもすればいいのに、電気自動車である。でもほかの国ではいいハイブリッドなんて作れないってのが実情だよ。日本最大の自動車メーカーが言ってることは事実なのである。その会社の責任者がバカ正直なだけで、あちこちから批判されてるだけだよ。
おかしいだろ、電気自動車だの太陽発電だのそんなの持続可能性じゃなくて、資源を食いつぶして電気を起こしてるだけだって気が付けよ。そいつらが嫌いな二酸化炭素だっていっぱい出る。
まあ、電気自動車とソーラーパネルつくって嬉しい国って世界にひとつだけあるけどね、書けないけど。
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