第2話類は友を呼ぶ

高校時代、腐れ縁の女子がいた。

和田由美。

こいつは、騒いでばっかりで何でこの高校に合格出来たのか分からないヤツだ。

朝、登校するや否や、

「ハヅルっっ~」


ドゴッ!


「アババババ」


僕は背後から和田の声を聞き、肩を掴まれた瞬間、裏拳で殴っていた。


「な、殴ることないじゃん!千石さん」

僕は『王様のレストラン』の千石さんの髪型に似ていると、周りに広めた罰としてコイツに1発お見舞いしてやったのだ。


「朝から、オレの名を呼ぶなブスッ!」

「あんた、よくも殴ったよね。いずみちゃんがかわいそう。旦那、暴力振るうなんて」

「……何だ?用事は」

「古畑のサントラ貸して!」

「やだね」

「学食奢るから」

「……一週間だけだ。それを越えたら、殺す!」

「分かった」

「あっ、ハヅル。素敵な剃り残しがあるよ!」

「イチイチ、ムカつくヤツだな」

「それで、よく彼女がいるよね」

「お前は、彼氏なんていないだろうが」

「きっと、いる。……この広い地球上に誰かが」

「……お前には、チンパンジーがお似合いだ!」

「死ねっ!ハヅル!」


翌日。

「ハヅルっっ~」


ボコッ!


「あたたたたっ…」


「お前は、学習せんバカだな。オレの背後に立つな!」

「な、殴る事ないじゃん。デューク東郷」

「ほらよ。サントラ。来週返せよ!」

「サンキュ、千石さん」

「だから、イチイチ五月蝿いな、お前は」

「あっ、髪型変わってる。サラリーマンみたい。何、その分け目」


ブッ!


「はいっ、握りッ屁!」

僕は、和田を背後から抱きしめ、右手の中の屁を鼻に持っていった。

「うわぁ~、くっさ。あんた、ウンコの臭いがするよ!」

「うるせぇ~、侮辱した天罰だ!」



「オイッ、羽弦。女子に抱きつて何をしている。後で、進路指導室へ来い!」

僕は、またしても久保田先生に竹刀で頭を殴られた。

その、鬱憤は和田にむけられるのが常であった。

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