第4話 コミュニケーション

 ワタシ ショウセツカ?

 僕の脳内が転校生の言葉を日本語に変換できないぐらい言ってることの意味が分からない。

 

「へ、へぇ〜、そうなんだぁ趣味持ってるのはいいことだね」

「趣味というか仕事?書籍化してるし」


 ショセキカ?

 書籍化出来る小説家なんて一握り、しかもそれが高校二年生の活発少女なんてそれこそ小説の主人公設定かよと思えるような出来事だがわざわざ嘘つくにしてもそんな僕にな嘘つく意味もない。   それに本当であったほうががいい。


「ホントなの?」

「やっと口聞いてくれた! ホントって私が小説家のこと?そりゃホントだよそんな嘘ついてどうすんのって」


 僕の背中をパンパン叩きながら陽気に話しかけてくる転校生にハハハと苦笑いの僕。

 なんともミスマッチな二人に見えるけどこの転校生がホントに書籍化するほどの文才を持ってる小説家なら僕が悩んでるを解決するための糸口になるかもしれない。そう思った僕は慣れないコミュニケーションなるものを得体のしれない陽キャ転校生と交わそうと試みる。



  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る