第7話 絶望

 彼女と別れて私は絶望していたが、別れたことが理由で絶望していたわけではないはない。もちろん別れたことは辛かったがお互いに納得しての別れなので仕方のないことだ。

 私が絶望していたのは今後人と関われず、ずっと独りで生きていかなくてはならないと思ったからだ。友達と遊びに行くのにも食事はするし、新しい出会いがありその人と交流するのにも食事はする。基本的にコミュニケーションをとることに食事は付いてくるが、私は食事自体が怖くなっていた。

 それまで、食事で発作が起きるのは完食できるかということからの緊張だと思っていたが、大学三年生になって少ししたころ会食恐怖症という言葉を目にした。そして、そこから調べてみると私が今まで経験してきた症状や状況がすべて一致していて、この時初めて自分は会食恐怖症なんだということを自覚した。

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