皇后
第79話
そんなこんなで、中津國トップ今上帝の直属部署における、日本人召喚者による日本移住プロジェクトみたいな感じのプロジェクトが、大々的に立ち上げられるor始動するかと思いきや、何をするにもゆったりのんびりらしい中津國アルアル?的に、何の辞令とか要請とかもなく、日々今上帝のお世話と、時たま皇太后………今上帝のお母さんや皇后………今上帝の超絶美女のお嫁さんの、お世話などを相も変わらずしている、佐藤達召喚された日本人達………。
今日も今日とて超絶美女の皇后様が、佐藤を呼んでいるとか言われて、のそのそ………皇后の殿舎の
………うわっ!目眩がする程のう・つ・く・し・さ………
なんて、全然その美貌に慣れない佐藤は、毎回目を眩ませている。
「佐藤。よう参った」
ところがそのご当人は、そんな事全くお構いなしに、座布団の脇に置いた肘掛………
「どうだ?少しは慣れたか?」
「いえいえ慣れません………」
神々しい美しさに呑まれた感の佐藤が、毎回同じ返答をしている。
まったく進歩のないヤツ。
「………そうか?もうそろそろ慣れてもよさそうなものを………」
とか言って、つぶらな瞳で見つめてくれるが、何故だろう?美女ってどうしてこんなに、瞳がうるうるしてるんだろう?
………と、その瞳に呑まれてクラクラ。
「はぁ………ヘタレな日本男子すから………」
「はぁ?何を言うておる………佐藤は相変わらず面白いの」
皇后は神々しく笑って言った。ダジャレじゃないけど………。
「………そう言えば、そなた蔵人のままか?」
「………はぁ………蔵人ではありませんが、まっ……同じような?」
「なんだその歯切れの悪さは?」
皇后は脇息を脇に押しやって、佐藤を覗き込む様にして言った。
「えっ?だってお……私は、蔵人ではなくてですね………」
「何をグチグチと、やっている事は蔵人であろうが?」
「………の助手みたいな感じすが、蔵人ではありません」
珍しくきっぱり言ったから、皇后の方が呆気にとられた様子を見せた。
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