第21話 パンパンとしっとり

 危うく、破裂するところだった。


「良かったぁ~。コンビニで極薄が無かった時はちょっとショックだったけど……でも、結果として、厚めのやつで助かったね。そうじゃなかったら、よっくんので破裂していたよ」


「本当にね……まさか、ここまで溜まっていたとは」


「もう、どれもみんな、パンパンだよ」


 結んだそれらを見て、育実ちゃんは笑う。


「さっきまで、パンパンして……気持ち良かったなぁ」


「本当に? 痛くなかった?」


「まあ、ちょっとだけ。よっくん、すごく激しいから♡」


「育実ちゃんこそ……すごかったよ」


「えへへ」


「ていうか、もうすぐ中間テストだけど……俺たち、大丈夫かな?」


「あ、そうだね」


「こんな風に、サルみたいにエッチしまくりだと、下手すれば赤点に……」


「じゃあ、また……禁欲する?」


「うっ、またか……まあ、それも悪くないかもね」


「おっ?」


「だって、今回の件で、分かったから……溜めるのメッチャ辛いけど、その分……メッチャ気持ちが良いってこと」


「ハマっちゃう?」


「まあ、もうとっくにハマっているよ……育実ちゃんの穴に」


「こら、ド下ネタじゃん」


「今のはマジでごめん」


「ふふ。で、どうする? まだする?」


「ああ、そうだね……親はいつ帰って来るの?」


「たぶん、あと1時間後くらいには……」


「よし、シよう」


「もう、エッチ♡」


 その後、また俺たちは盛ってしまう。




      ◇




「……祐介くん」


「んっ?」


「エッチ……上手なのね」


「えっ、そうかな?」


「ええ。勝手なイメージだけど、イケメンってそっちはちょっと物足りないと思っていたから」


「ああ、確かに……それは言われるかもね」


「このテクがあれば、俵田さんもメロメロに出来るかもしれないわね」


「本当か? 花梨に言ってもらえると、自信になるよ」


 俺は思わずガッツポーズをしてしまう。


「ていうか、そう言う花梨の方こそ、上手だったよ」


「うん、ありがとう」


「って、別に好きでもない俺に褒められても、そんな嬉しくないか」


「そんなことないわよ……私も、自信を持てるわ」


「そっか」


 お互いに裸のまま、ベッドの上で起き上がる。


「そういえば、ご両親はあとどれくらいで帰って来るんだ?」


「たぶん、あと1時間くらいかな」


「そっか……じゃあ、俺はもう帰った方が良いな」


「……ええ、そうね」


 俺は制服に着替え直す。


 花梨はそのまま、部屋着になった。


「へぇ~」


「なに?」


「いや、花梨ってやっぱり、どんな格好でも可愛いと言うか……今のラフな姿、すごく魅力的だなって」


「……そうかしら?」


「ああ。きっと、峰も興奮すると思うよ」


「ありがとう。でも、まずは、そういったシーンに持って行かないと」


「そうだ、中間テスト……それを利用しないか?」


「と、言うと?」


「勉強会を開くんだ……俺たち4人で」


「それは良い案だけど……でも、障壁があるわ」


「リア面のことか?」


「ええ、そう」


「あいつら、勉強するって言いながら、どうせ遊ぶからさ……もう、今の内に距離を取っちゃおう」


「それは至極同意だけど……でも、彼らを敵に回すと、ちょっと面倒だから」


「まあ、確かに」


「彼らの勉強にも付き合った上で、あの2人を誘ってみましょう」


「そうだな。でも、それもちょっと難しいよな。こう言っちゃなんだけど、はたから見たら、俺らとあの2人じゃ、ちょっとカーストが違うというか……」


「まあ、戸惑うでしょうね。けど、私はちょっとだけ、峰くんと接点があるから」


「ああ、そうなんだ。俺は、俵田さんと……まだちゃんと話せていない」


「ふふ、これからじゃない」


「うん、そうだな」


「じゃあ、私から上手いこと誘っておくから」


「じゃあ、俺はその間、リア面と付き合っておくよ」


「ありがとう、よろしく」


「そっちこそ、よろしく」


 協定人パートナー同士、微笑み合う。




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