第8話 突然の別れ。

次の日……  あたしは何処となく浮かれていた。



昨日の夕方に向かった神社での事を思い出していた。


ピンク色の御守りを見つめながら、

『きっと  ……大丈夫。』




『センパイ。』



あたしは、自慢のロングヘアをアップスタイルに変えてみた。



験担ぎの様なものだ。


カバンの中へと御守りを入れて、




学校へとあたしは向かった。





♢♢♢♢♢♢♢♢


ザワザワ。   ザワザワ。



校門がやたらと騒がしい。

あたしは不思議に思うのだが、



誰かが噂を流していた ……。



久留須くるすさん!アユカと一緒に、遠くに転校しちゃうんだって!?』


学校1のイケメンのセンパイが




急に引っ越す?!   え??



まさか?

昨日のことが原因なの?!



聞きたくても、誰に聞いて良いのかさえ分からない。



あたしは校舎中を駈け巡り、センパイを探し続けた。




『はぁ、はぁ、センパイ?何処にいるの。』


そんな時  ……わぁ!!と歓声が校舎の入り口で湧き上がった!




久留須センパイがアユカと

ツーショットで並んで歩いていた。



あたしはカバンを握りしめた。




フとした隙に、センパイと目が合うと……センパイは哀しそうな顔を、一瞬見せた。




(センパイ。 ……センパイ。行かないで!)



ロールスロイスに、アユカが乗り込むと、続いてセンパイが

助手席へと乗り込もうとした。



その一瞬の隙に、あたしは

センパイへと走って向かった。



『センパーーーーーイ!!!』

思い切り叫んだ。



あたしは、学校中の生徒達から視線を向けられていたが。



そんなことは、どうでもよかった。




アユカの手前、センパイは私を無視しようとするが。



あたしは、構わなかった。



センパイにピンク色の御守りを、渡して、、、



とびきりの笑顔を見せながら。




『元気でね??センパイ!



    



センパイは、一瞬わたしにしか

理解出来ない表情を浮かべたが。



私達に、は来ない事を

知っていた。




センパイは、車が発車しようとしたときに、



あたしへと  …………。






明來あくる!!

  本気で……愛してた!!』




その言葉を最後に  ………



あたしと

センパイは、、、、。





2度と逢えなくなってしまったのだった。




遠くに転校する、アユカを守るために、



センパイと、あたしの関係は

幕を閉じた ……。

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